妊活中の体をサプリでサポート

精神疾患や次々と見つかる病を乗り越えて新たな命を育む日々

不妊検査で次々と見つかる疾患。入院と手術、初の陽性判定後の流産を経験し、ついにうつ病を発症したミワさん。ご主人の支えで心と体のバランスを取り戻せた今、お腹の中には来春の誕生を待つ新たな命が宿っています。

次々と見つかる不妊原因に生理不順を放置していたことを後悔

24歳の時、付き合って「4年目の記念日」に入籍したミワさん(30歳)とシンさん(30歳)。入籍から半年後、自己流の妊活を2カ月したのち、以前から気になっていた生理不順・無月経のこともあったので、近くの産婦人科でカウフマン療法をスタート。その間、神社での子宝祈願や食生活の改善、体を冷やさないように気を配ったりと、いろいろ試してはみたものの結果につながらなかったそうです。

27歳になった二人はステップアップをするために、車で片道約1時間半の距離にある総合病院の不妊外来へ。詳しい検査を受けたミワさんは、多嚢胞性卵巣症候群と潜在性甲状腺機能低下症と診断を受けました。若い女性に多い排卵障害で妊娠しづらいなど言葉としては知っていたけど、まさか自分がそうだとは思いもしなかったといいます。その後、子宮内膜症チョコレート囊腫が見つかり、「これを治療しなければ先に進めない」と考えて、手術も受けました。

「昔からずっと生理不順で、20代前半で薬がないと生理がこなくなっていたのも気にはなっていました。でも、まだ若いから大丈夫だと先生も言ってくれていたし、そこまで焦らなくてもいいのかなと、のんびり構えていたんです。病名を告げられて初めて、もう少し早く治療していれば、不妊の心配もなかったのかもしれないと、後悔の気持ちが生まれました」

病気が見つかるたびに入院と手術を繰り返すミワさんを心配し、精神的にも支えつづけたシンさん。遠距離通院の大変さを感じながらも協力しあい、治療を進めていきました。

卵子の質の改善を目的に数種のサプリを服用

転院先の病院から「読んでみたら」とジネコを紹介されたのをきっかけに、不妊治療やサプリの情報をさらに詳しく調べるようになったミワさん。人工授精から体外受精にステップアップし、初めての採卵で質の良い卵子が採れなかったことから、主治医のすすめもあって、子宮環境や卵巣機能の改善などを目的とするラクトフェリンとプラセンタのサプリ、ビタミンD をジネコショップで購入し、服用を始めました。

それから3カ月経った頃の採卵で卵子の質の改善を実感し、3回目の凍結胚移植で初めての陽性判定。とても喜んでいた二人でしたが、年末の帰省中に出血し、いったんは落ち着いたものの帰宅して再び出血が始まり、心拍確認後に稽留流産してしまいます。

「帰省したのがいけなかったのか、もっとできることはなかったのか、と自分を責めつづけました」

ミワさんは精神的に不安定になり、心療内科で中等度のうつ病だと診断されてしまいました。

不妊治療再開後もしばらく抗うつ剤を服用していましたが、今年6月には薬を卒業でき、5回目の凍結胚移植で陽性。サプリの服用も継続し、13週目の現在もお腹の赤ちゃんは順調に育ってくれているそうです。

「陽性判定後も何度か出血して、また流産してしまうんじゃないかと不安はあります。でも、流産する時は動いても動かなくても流産するから、したいようにしていいよと先生が言ってくれたので、無理のない範囲で今も仕事をつづけています」

妊娠8週目頃から激しいつわりに悩まされながらも、職場の協力を得てなるべく普段通りの日常を過ごしているミワさん。毎日、神棚と仏壇に手を合わせ、「お腹の子がスクスクと育って無事に生まれてきてくれますように」とお祈りをしてから出勤しているそうです。

赤ちゃんを迎えるために心と体の健康を意識

妊活をして変わったのは、規則正しい生活を意識するようになったこと。現在同居中のシンさんのご両親との食事も朝夕はミワさんが作っているそうですが、妊活前よりも食の大切さをより感じながら献立を考えるようになったそう。

「まずはきちんと3食。一汁三菜を目標に、体を温める根菜をふんだんに使って和食中心にしたり、バランスの良い食事を心がけて、足りない分はサプリで補いながら体の調子を整えています」

多囊胞性卵巣症候群は血糖値が上がりやすい、と医師から説明を受けて糖質制限にも挑戦。大好きなアイスやお菓子をやめ、料理に白砂糖を使わないなど、ストイックに取り組んでいるそう。

「それでも、たまには主人と一緒にカフェに行っておいしいスイーツを食べるんです。今日くらいはご褒美だと自分を甘やかして、アイスも食べたりしますよ!」

頑張れる時は頑張って、休む時は休む。そうやって心と体の健康を保ちながらも、時にはそれができない日もあるからこそ、心の拠り所はシンさんの存在。

「情緒不安定になりやすい私のサンドバッグになってくれるというか(笑)。いつでもやさしく抱きしめてくれるし、とにかくよく話を聞いてくれるのが嬉しいんです」

今年の夏、現在同居しているシンさんの実家から車で5分の距離に新築の家を建てた二人。真っ白な壁と、水回り以外すべて無垢床を張った新居は、心地よい空気と木の温もりに包まれているそう。すでに引っ越しを終え、ミワさんの体調が落ち着いたタイミングで新居に住み始める予定です。

「来年2月の出産予定まで、まだまだ長いなあと感じます。でも、時間があるからこそ、お腹の赤ちゃんの成長を見守りながら、まずは夫婦二人、新居でゆっくりと穏やかに過ごしたいと思います。家族を迎える準備が楽しめるのも今だけ。この時間を精一杯楽しみたいと思っています!」

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

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