【Q&A】卵管水腫について~浅田先生

 

浅田先生に聞いてきました

浅田レディースクリニック浅田義正先生  名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の名古屋駅前、勝川、東京・品川にクリニックを開院。著書に『不妊治療を考えたら読む本』(講談社)など多数。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

ふみさん(35歳)

今まで7回移植し、一度も陽性になりません。
先日、卵管水腫を指摘されました。
手術の話もあったのですが、手術をすることで着床の可能性は上がりますか?

卵管水腫は、卵管が詰まり、そこに水が溜まるというものです。原因として、クラミジアの感染症や子宮内膜症で炎症が起きていることが考えられます。両側の卵管が詰まればもちろん自然妊娠はできないので、体外受精を行うことになります。

着床の時期に卵管水腫の中の液体が子宮に逆流すると着床が妨げられる可能性があるため、卵管水腫は妊娠率を下げることが分かっています。しかし、極端に妊娠を妨げるということではありません。統計を多く取れば妊娠率が下がる程度となりますので、卵管水腫があっても体外受精で妊娠されている方はいます。

液体の影響が大きいと思われる場合は卵管を取り除いたりしますが、当院では水腫を穿刺して液体を吸引します。それで十分だと考えています。

また、AMHの値が1.05と低いため、早発閉経の予備軍だと考えられます。

早発閉経や卵管水腫について十分な知識をもった専門施設で治療されることをおすすめします。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。本サイトの全ての記事は医師監修です。