【Q&A】タイミングを取っているが妊娠しません~宇津宮先生【医師監修】

みかさん(42歳)
生理前の症状が強く出てきているので、筋腫以外に内膜症など着床出来ない原因があるのか不安です。
金銭面等もあり、人工授精体外受精になかなか踏み込めません。

宇津宮先生に、お話しを聞いてきました。

【医師監修】セント・ルカ産婦人科 宇津宮 隆史 先生 熊本大学医学部卒業。1988 年九州大学生体防御医学研究所講師、1989 年大分県立病院がんセンター第二婦人科部長を経て、1992年セント・ルカ産婦人科開院。国内でいち早く不妊治療に取り組んだパイオニアの一人。開院以来、妊娠数は 9,500 件を超える。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
「みか」さんは42歳ですが、AMHは4.01もあります。月経周期が不順とのことで、PCOが考えられます。PCOなら卵子はたくさんありそうですので、妊娠には有利です。
通常それなら、精子さえよければ子供の二人や三人は大丈夫と言えます。
しかし、まず、筋腫があります。筋腫は大きさや場所によって不妊との関係を考え、必要ならば摘出すべきです。また月経痛も筋腫によるかと思いますが、そのほか、子宮内膜症も考えておくべきです。卵管造影では左卵管の疎通性困難が疑われます。
よって、まず年齢42歳ですからすぐにでもMRIを行い、筋腫と不妊の関係を検査し、精液検査も行い、治療方針を決めましょう。筋腫は直径が4-5㎝あれば圧迫症状や月経過多の危惧もあり、手術したほうが良いでしょう。また手術時に(麻酔がかかっているので)卵管の疎通性検査も行ったほうが良いでしょう。体外受精も卵はたくさんありそうですので、早く検査を進め、治療方針を決めることです。43歳になるともっと妊娠しにくくなり、体外受精も42歳以内に計画しないと保険がきかなくなります。また、もっと検査、治療についてよく勉強することです。この方にとってはすべてを早く進めることが肝腎です。
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