【Q&A】顕微授精で妊娠9週稽留流産~岡野先生【医師監修】

京さん(41歳)

顕微授精で妊娠したのですが、9週目に入って心音が確認できず、稽留流産と言われました。
初期流産の原因は「赤ちゃんの染色体異常」と書いていましたが……それ以外の原因は、あるのでしょうか?
年齢の問題もある気がします。ストレスもありますか?
生理が来たら、もう一回チャレンジしようと思ってますが、また同じ繰り返しになるような気が……。
何かを変えれば、同じ繰り返しにならないのかとも思ってます。
染色体異常だとしたら、防ぐことはできませんか?

絹谷産婦人科の岡野真一郎先生に伺いました。

【医師監修】岡野 真一郎 先生 (絹谷産婦人科 副院長)川崎医科大学卒業後、広島大学医学部医局、広島市立安佐市民病院産婦人科、土谷総合病院産婦人科、公立みつぎ総合病院産婦人科、呉共済病院産婦人科、中国労災病院産婦人科医長を経て、2007年より現職。日本生殖医学会認定 生殖医療専門医、日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

 初期流産の原因は、胎児染色体異常以外にも、甲状腺疾患などのホルモン異常、血液凝固異常、自己免疫異常など、多岐にわたります。(詳しくは成書をご覧下さい)

染色体異常を防ぐ方法はありませんが、確認する方法としてPGT-Aがあります。

これには、実施適応がありますので、担当の先生にご確認ください。

40代の妊娠率、流産率は40代前半か後半かによっても変わりますので、一概には言えません。(ちなみに当院での40代の方のARTでの妊娠率は20%前後です)

ART治療後の流産率は20~30%で、女性の年齢とともに増加します。

40代だとこれよりも高くなると思います。

次回治療に向けて、排卵誘発法や胚移植法を変えることで、結果が変わる可能性については、わかりません。

治療周期や誘発法により採卵数が多少増減することはあると思いますが、結果が著しく改善する可能性は残念ながらあまりないと思われます。

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