高プロラクチン血症による化学流産や着床障害について~北村先生

化学流産…辛いものです。

その結果が、高プロラクチン血症によるものではないか?という質問に、北村先生がお答えくださいました。

二度と、同じ思いをしないためにも、参考にしてください。

 

明大前アートクリニック 北村 誠司 先生 1987 年、慶應義塾大学医学部卒業。1990 年、同大学産婦人科IVFチームに配属。1993年、荻窪病院に入職。2008 年、虹クリニック、院長として就任。2018 年2月、明大前アートクリニック開設。医学博士。日本産科婦人科学会専門医。日本生殖医学会生殖医療専門医。日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。
ピヨさん(29歳)宮関連の既往歴
子宮筋腫2019年9月開腹術にてL玉子サイズ強の筋腫核1つ切除(粘膜下と筋層の境目と聞いています)
上記手術の際、両側にチョコレート嚢胞発見→焼いた→現クリニックにて両側再発確認軽い内膜症があると2.3年前から言われている
4月にアンタゴニスト法にて採卵
採卵数19個→体外・顕微授精にて5日胚盤胞4個/6日胚盤胞1個/前核期4個凍結
6月に5日胚盤胞を1個移植(グレード4AA)
判定日検査薬に、ぱっと見わからないほどの線
血中HCG7.7mIU/ml TSH1.46
1週間後の再判定で血中HCG0.5以下となり生化学的妊娠と診断されました。 

ここで気になることがあります。それは高プロラクチン血症についてです。
現在のクリニックでは通い始めのころ1度だけ検査をしました。
その際の値は、37.8ng/mlでした。
医師からは、「少し高いけど問題ない。生理不順もあるけれど、30-45日周期程度なら治療しなくてもいい」と言われました。
同時期に行った負荷テストでは、FSH(負荷後)13.3 LH(負荷後)31.0 FSH 7.9 LH 6.3 でした。

今回、初めての移植が化学流産となってしまったことで正直ショックで、なんでなんだろうと考えたところ、この高プロラクチン血症たどり着きました。

今のクリニックでは、「高プロラクチン血症と不育症が話題になったのは昔の話で今はそんなこと考えている医師はいない。」という考え方で、治療はしてもらえなさそうです。

この私の値で、化学流産の原因が高プロラクチン血症である可能性はないのでしょうか。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご回答いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。

 

最近ではプロラクチンが37.8ng/mlくらいでは、あまり投薬しないことが一般的となっています。

質問者さんは、セカンドオピニオンの種類が不育症とのことですが、2回以上の流産経験があるのでしょうか?

それらが無くて、化学流産は初めてであれば、現状のプロラクチンは関係している可能性は低いと思います。

もっと可能性の大きい、胚の染色体異常/細胞質のミトコンドリア/免疫異常/血液凝固因子が関与している

ことが考えられます。

確かに不育症や反復着床不全の方の中には、プロラクチンが高めでカバサールを内服して妊娠継続する方も

いますが、大分少人数である印象です。

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