【Q&A】自然妊娠で授かる可能性はありますか?~岩川先生【医師監修】

momoさん(32歳)

通院を休んでいる間も排卵検査薬を使うなどしてタイミングをとっていますが授かりません。
インターネットで調べたら、クラミジアに感染すると卵管がつまる、癒着する、ピックアップができなくなる、とのことでした。私もそのどれかに該当するのでしょうか。できれば自然妊娠したいのですが、授かる方法は体外受精しかないのでしょうか。

岩川先生にお聞きしました。

【医師監修】竹内レディースクリニックART鹿児島院 岩川 富貴子 先生

佐賀大学医学部卒業。鹿児島県立大島病院、鹿児島市立病院、鹿児島大学医学部歯学部附属病院、済生会川内病院等を経て、2017年竹内レディースクリニック入職。2019年竹内レディースクリニック 副院長就任

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
半年間の通院ののち、1年間の自己タイミングをとってらっしゃるのですね。クラミジア感染症については、卵管及び卵管周囲の炎症により、卵管閉塞、卵管周囲癒着、卵管のピックアップ障害などを引き起こす可能性があります。感染自体が治っても、癒着などが残っている場合もあります。腹腔鏡手術などで卵管周囲を観察し、癒着の剥離などを行う方法もあります。
一般治療(タイミング、人工授精)については、精子がいる、排卵している、卵管が通っている、の3要素が大切になります。精子がいて、排卵もしていて、卵管も通っている人が6クール(約半年)一般治療を行っても妊娠しない場合、一般治療では妊娠しないか非常に妊娠しにくい状態と思われます。3要素以外の部分に不妊原因がある可能性があるわけです。不妊原因は様々で、基本的な検査ではわからないものもたくさんあります。例えば精子と卵子が出会っているのに受精しない受精障害や、卵管は通っているが、機能が落ちている卵管機能障害などです。その場合自然妊娠は難しく、高度生殖医療にステップアップしたほうが良いと考えます。不妊に力を入れている病院で、セカンドオピニオンを受けてみてもいいかもしれません。
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