不育症でも今の治療を続けていい?

末吉。 さん(30 歳) 

主治医から「妊娠できる力はある。しばらく人工授精とタイミング法をしましょう」と言われましたが、私自身は不育症を疑っています。このまま様子見でよいのでしょうか?

北浜 裕嗣 先生
1992年愛知医科大学大学院修了。蒲郡市民病院勤務の後、アメリカに留学。 Diamond Institute for Infertility and Menopauseにて体外受精、顕微授精 等、最先端の生殖医療技術を学ぶ。帰国後、IVF大阪クリニック勤務、IVFなんば  クリニック副院長を経て、2010 年レディースクリニック北浜を開院。医学博士、 日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医。
奥 先生●妊娠しても2回以上流産を繰り返す場合、不育症と診断します。化学流産を1回に含めるかは意見が分かれますが、私は「流産には必ず理由がある」と考え、回数に含めたほうがいいと考えます。末吉。さんは自然妊娠されているので、タイミング療法と人工授精のどちらでも妊娠率は変わらないでしょう。1回の排卵時にタイミングをとった場合の妊娠率は通常20%前後。5〜6回に1回の確率で妊娠につながる可能性は考えられるので、まず不育症の検査を受けてからタイミング法を続けてもいいと思います。もっと確率の高い方法を希望されるなら、体外受精をしてから不育症の検査を検討してください。
<動画で解説!!>
「不育症の検査と治療について」
「黄体ホルモンが上がらず化学流産になる原因」
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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