【Q&A】採卵刺激方法について~浮田先生【医師監修】

はせさん(30歳)  
30歳、一人目妊活、採卵4回移植2回です。
4回目の凍結結果があまり良くなかったため移植せずに破棄して、次回からまた採卵を予定しています。
刺激法について質問です。保険適用の範囲内で治療を検討しています。
数の少なかったものの良い質の胚盤胞が1個取れた採卵の方法か、採卵数がたくさん取れたがあまり質が良くなかった採卵の方法か、もしくはそれ以外の方法か、どの刺激方法が良いと思われますでしょうか?
アドバイスいただけますと幸いです。

浮田祐司先生に伺いました。

【医師監修】リプロダクション浮田クリニック 浮田祐司先生   兵庫医科大学付属病院、府中病院、兵庫医科大学篠山病院に勤務後、兵庫医科大学付属病院 産婦人科の助教に。英ウィメンズクリニックで不妊専門医療に携わった後、2020年開院。一般不妊治療から高度生殖医療までクオリティの高い治療を提供する県内有数の施設として、妊娠から出産まで手厚くサポート。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
1 排卵誘発剤の投与量やトリガーの種類によって、胚盤胞到達率は変わりますか?
誘発剤の投与量により胚盤胞到達率は変わる可能性はあります。また、トリガーの種類(GnRHアゴニストのみ・HCGのみ・double trigger)によっても変わる可能性はあります。そのため、変えてみるのも選択肢の一つだと思います。
2 卵巣刺激の方法を変えることで、胚盤胞のグレードが良くなりますか?
卵巣刺激も誘発剤の投与量やトリガーと同じように変えることで良くなることはあると思います。それぞれに合った方法を選択するのがいいと思います。
3 先生なら、どのような卵巣刺激方法を提案されますか?
質問者様は、良いグレードの胚盤胞を得られた採卵の方法か、多くとれた採卵の方法かどちらがいいかということですが、どちらもPPOS法であり、PICSIを施行されております。また、誘発剤はホリトロピンαとホリトロピンδの違いはあるものの、FSHを使用されております。
以上を考えると、PICSIは施行したほうが良さそうですが、おおむねに大きな違いはなさそうです。PPOS法以外の卵巣刺激(アンタゴニスト法やショート法)を選択する方法も一つですし、トリガーが全て同じなら変えることも出来ると思います。
また、卵子の質を良くするためのPQQ等のサプリメントを追加するのも選択肢の一つだと思います。
次回の採卵に向けて、担当の先生とよく相談されて納得の行く方法で臨まれるのがいいのではないかと思います。
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