【Q&A】3回連続の流産。PGT-Aを受けるべきか~山下正紀先生

くぅさん(38歳)

これまで人工授精2回で1回妊娠(胎嚢確認後胎芽確認できず7Wで流産)、顕微授精4回で2回妊娠(5日目胚盤胞4BC→胎嚢確認後6Wで進行流産、5日目胚盤胞4CB→胎嚢確認後胎芽確認できず7Wで流産)していますが、継続が出来ません。
不育症検査として血液検査を行いましたが、特に異常䛿見られませんでした。
PGT-Aを行っているクリニックに転院する予定ですが、正常胚を移植しても妊娠率䛿50~60%とネットで見て、今の着床率なら着床前診断をするよりも、移植し続けた方がいいのだろうかと悩んでいます。
それでも流産率が下がることを考えるとやはりPGT-Aを受けた方がいいでしょうか?
私の場合、枯子卵だと思う䛾ですが、枯子卵の原因は染色体異常だと認識しています。
でも正常胚を移植したら枯子卵だったという記事を見つけて、余計にPGT-Aをするべきか悩んでいます。
なかなか胎芽が見えるところまでたどり着けないのですが、染色体異常以外に考えられる原因はありますか?
よろしくお願いいたします。

山下先生にお聞きしました。

山下レディースクリニック 山下正紀先生

1980年、奈良県立医科大学を卒業後、京都大学産婦人科に入局。舞鶴市民病院産婦人科の医長として同院の生殖医療を確立後、神戸中央市民病院で産婦人科医長、体外受精チーフとして数多くの患者さんの治療にあたる。1997年、神戸三宮に山下レディースクリニックを開設。一般不妊治療から高度生殖医療にわたる初診から妊娠成立までを一人で担当し、妊娠したカップルは10000組を超える。キッズルームを併設し、2人目不妊にも対応している。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください

3回妊娠が成立した後に胎児が認められず流産に終わってしまったとのこと。

お辛いお気持ちお察しいたします。

初期の流産であること、ご年齢が38歳ということを考えるとやはり移植された胚の問題ではないかと推察いたします。おっしゃっているように染色体の異常が最も考えやすいと思います。

やはりPGT-Aを受けてみられるのがいいのではないでしょうか。

正倍数胚でも出産までいたるのは60%程度ですが流産率を下げられるのは確かなようです。

流産による心身のダメージ、またロスする時間を考えるとPGT-Aを考慮されるのがいいと思います。

現在保険が適用されず経済的な負担は大きいですがご夫婦でご相談してみてください。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。本サイトの全ての記事は医師監修です。