卵胞が小さいまま排卵してしまうか心配です

周期が短くなっています。

卵胞が小さいままでも 排卵してしまいますか?

操 良 先生 岐阜大学医学部卒業。岐阜大学附属病院で8年間、不妊専門外来を担 当し、1992年には岐阜県下初の体外受精に成功。女性ホルモンに関する 研究成果が認められ、平成9年度に岐阜県医学研究奨励賞を、平成11 年に日本内分泌学会で研究奨励賞を受賞。現在、操レディスホスピタル院長。 医学博士。日本生殖医学会認定生殖医療専門医。4月から岐阜県の産婦 人科医会の理事を、6月からは保険審査の委員も務めている先生。診療以 外にも毎日、忙しいスケジュールのなか、ジネコの取材に合わせて髪を切りに いっているそうです。「もう秋号かと思うと、時がたつのが早いなと思いますね」。
mikkさん(42歳)からの相談 Q.来月43 歳になりますが、ここ1 年ほど周期は22日前後と短くなっています。 いつも7日目くらいに伸びオリが出て、翌日か2~3日後に体温が上がり排卵し てしまいます。AMH0.75ng/mlです。これまで顕微授精7回すべて陰性で、 転院して初めての採卵を控えています。前の病院ではクロミッドⓇを4日目から5 日間飲み、9日目からHMGを打っていました。今回は3日目からHMGを打ち、 本日7日目で卵胞が11㎜から10㎜前後が4つ。もう片方は巨大子宮筋腫のた め確認できません。内膜も4.5㎜と薄く、まだ排卵していないので排卵止めも打 ちました。12日目が採卵予定だと言われましたが、今朝はすでに体温が上がっ ており、夕方には巨大な伸びオリが2回。卵胞が小さいまま排卵してしまうのでし ょうか? 5日後の採卵まで排卵しない可能性はあるのでしょうか?

排卵周期は早くなるの?

早く排卵してしまう可能性はありますか?
操先生 年齢的にもAMH(抗ミュラー管ホ ルモン)の数値的にも周期は早くなると思い ます。
クロミッドⓇ採卵で 9 日目でHCGへ 切り替えというのも、卵胞発育が早いからで しょう。
7 日目で排卵期であれば、もう少し大きい 卵胞が見えるはずです。
体温が上がるのは排 卵後ですから、超音波の所見でそういうこと をいわれていないのであれば、基礎体温がど こまで当てになるかはわかりません。
おりも のと基礎体温だけでは、実際きちんと排卵し ているかどうかはわからないのです。
現在の所見といつもの排卵の状況を考慮 すると、卵胞の発育が不十分での排卵や無 排卵などの異常が認められる可能性は高い と言えます。
ただ、 11 ㎜をはじめ複数の卵 胞発育が確認されているとのことですし、 排卵抑制の注射を打ってとのことなので、 もう少し刺激をして様子を見てもいいのか なと思います。

小まめな血液検査

今後はどのような治療が必要でしょうか?
操先生 まずは、血液検査をこまめに行う ことが必要だと思います。
本当に排卵を止 めなければいけないのか、もしくは注射を 打たなくてもいけるのか、また、卵胞の大 きさにかかわらず排卵に向かっているので あれば、採卵時期を早くするなどを、血液 検査のデータと超音波の所見で判断するこ とが重要です。
当院ではLHFSH、E2、プロゲス テロン、テストステロン、あとは甲状腺機 能のTSH、FT3、FT4、hCGの値 とかプロラクチンなど、それら重要なもの は院内検査で行っています。
結果が出るま で 30 分もかかりませんから、それを待って もらって治療方針を決めています。

卵巣機能からステップダウンも

刺激法などは今のままでいいでしょうか?
操先生 現在は、GnRHアンタゴニストだと思いますが、mikkさんのようなタイプ は卵巣に負担がかかるし、AMHも低いので、 やはり低刺激が適応だと思います。
内膜が薄いのは、クロミッドⓇをずっと使っ ていたからということも考えられますから、 フェマーラⓇに替えるか、完全自然周期もひ とつの選択肢だと思います。
補足的にホルモ ンのバランスを良くすることを目的とした漢 方を使うことも有効かと思います。
また、ステップダウンするのもひとつの 手です。
つまり、人工授精や自然のタイミ ングでもう一度、チャレンジしてみるのも 悪い方法ではありません。
42 、 43 歳となると、 年齢的にも妊娠しづらくなるのは否めませ んし、体外受精は通院回数も多くコストも 高く、ストレスもかかるので、そういうも のからいったん解放されることでいい方向 に変わる可能性もあります。
もちろん、卵管が詰まっているとか男性因 子などがあれば仕方のないことですが、その あたりがクリアできているのであれば、体外 受精を 3 ~ 4 回やって少しお休みしている間 に自然妊娠する人もいます。
それは決して珍 しいケースではありません。
ストレスは不育 症の原因にもなりますから、一度、ドクター と相談してはいかがでしょうか。
>全記事がドクター編集!

全記事がドクター編集!

不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。