【Q&A】病院選びについて~高橋敬一先生

高橋敬一先生にお伺いしました。

高橋ウイメンズクリニック 高橋 敬一 先生
金沢大学医学部卒業。国立病院医療センター(現・国立国際医療研究センター)、虎の門病院を経て米国ワシントン大学に留学。1996年虎の門病院に復帰した後、1999年千葉市に不妊治療専門『高橋ウイメンズクリニック』を開院。2014年ベストドクター認定(ベストドクターズ社)。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください 

ひつじさん(42歳)

不妊治療のクリニックを選ぶ際には、生殖医療専門医がいるクリニックを選ぶのがよいと記載されている記事をよくみかけますが、実際、調べていると、実績があり、評判がよくても、生殖医療専門医がいらっしゃらないクリニックもあるように思います。
資格に拘らず、技術や実績をもたれているお医者様がたくさんいらっしゃると思ってよいものでしょうか?
また、専門医でないとできない治療などはあるのでしょうか?

生殖医療専門医がいなくても評判のクリニックはあると思います。
生殖医療専門医は絶対的な指標ではありませんが、ひとつの目安にはなるでしょう。
日本生殖医学会が、勉強会と試験、学会発表や論文などの実績を評価して、生殖専門医の認定をおこなっています。
したがって、ある程度の生殖医療の知識と、学会参加などを継続しておこなっていることの証明になります。
また、今後、体外受精などを新規におこなう場合には、生殖医療専門医の資格が必要となるでしょう。
実際には、生殖医療専門医制度ができる前から体外受精などをおこなっている場合には、専門医資格がなくてもおこなえます。
一方、着床前診断(PGT-A)などをおこなうには、生殖医療専門医資格がないと施設の認定がされません。
不妊治療をおこなっているかどうかの表明は、特別な資格は不要で、誰でも可能ですので、単に「不妊治療」をおこなっている記載だけで、不妊治療をしっかりおこなっているかどうかの判断基準にはなりません。
病院選びには、体外受精の施行数・成績などをしっかりとだしている施設、質問にしっかりと答えてくれる医師がいる、などがひとつの目安になると思います。

ただし、一番の問題は、42才という年齢です。
体外受精を受けるにしても、かなり急ぐ必要があります。
すぐに、体外受精も受けられる、不妊治療専門の施設に行くことをお勧め致します。
急ぐ事が最も重要です。
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