PPOS 法をすると 次周期に排卵しなくなる?

あこさん(39 歳)

PPOS 法で採卵後、黄体期に体温が上がりません。PPOS 法だと、次の周期は排卵しないのですか?また、慢性子宮内膜炎の治療後、完治したかを確認せずに移植予定です。妊娠率はどれくらいですか? 受精卵のグレードは4AB です。

 

英ウィメンズクリニック 山 田 愛 先 生 2003 年、神戸大学医学部卒業後、同大学附属病院にて研修。その後、小野市民病院、兵庫県立こども病院勤務を経て、神戸大学大学院医学研究科に入学(在学中の2007 年11 月~ 2010 年3 月、米国スタンフォード大学医学部生殖内分泌分野に留学)。帰国後、加古川市民病院産婦人科( 周産期センター) での勤務を経て、2018 年から英ウィメンズクリニックに勤務。
山田先生● PPOS 法に限らず、高刺激法の採卵の翌周期は、卵巣機能が抑制されたり、遺残卵胞の影響で、排卵が遅れたり、無排卵になることはあります。
 あこさんの胚グレード(4AB)での妊娠率は、当院のデータでは全体で55% 前後。さらに38 〜41 歳では40% 前後が目安になります。慢性子宮内膜炎の完治が未確認なので、この数字からどの程度下がるかだと思います。
 慢性子宮内膜炎の診断がついている方は、子宮内環境を乳酸菌(ラクトバチルス菌)が多い環境にすると、着床に優位になると思われます。食事では乳製品、発酵食品の摂取を心がけ、サプリメントでは、乳酸菌を助けるたんぱく質、ラクトフェリンをしっかり摂ることをおすすめします。
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