
▶︎子宮内フローラの変動とサプリ効果の関係
子宮内フローラ検査の2週間前にラクトフェリン1日6錠、プロバイオティクスⅢ腟錠1日1個と内服1錠を毎日続けました。結果はラクトバチルス98.4 %、Gardnerella1.5 %、others0.1%でした。この結果から、もともと子宮内フローラが良い体質だったのか、2週間のサプリや腟錠の効果があったのかが気になりました。フローラが良い体質であればラクトフェリンを1日3錠に減らし、移植日2週間前から腟錠を使うことでも同じ効果があるのでしょうか。

東京慈恵会医科大学卒業、同大学院修了。1987 年、オーストラリア・ロイヤルウイメンズホスピタルに留学し、チーム医療などを学ぶ。東京慈恵会医科大学産婦人科助手、スズキ病院科長を経て、1996 年恵比寿に開院。
子宮内フローラの変動はどのくらいの期間で起こるものですか?
小田原先生●子宮内の菌叢というのは特別何かしたからというわけではなく、日常の中でも変動があり、良くなったり悪くなったりということを繰り返している可能性があります。
サプリメントや腟錠は子宮内フローラの状況を改善するために効果的な手段といえるのでしょうか。
小田原先生●サプリメントなど内服の有効性についてはさまざまな議論があり、現在においては「内服は子宮内の菌叢をあまり改善しないのではないか」という考え方が主流になっているようです。前述したように子宮内の細菌バランスは日々変動しており、そこにどのようにサプリメントが効いているのかわかりにくい部分があります。
ただ、腟錠に関してはある程度の有効性があるといわれており、移植の前に腟錠を使って子宮内の環境を整えることは大事だと考えています。当院でも移植の2週間前から患者さんに腟錠を使っていただいていますが、その期間でも菌叢の状態は改善すると思っています。
子宮内の細菌バランスを整えることは、受精卵が着床するために欠かせないことなのですか?
小田原先生●受精卵の着床に影響するのは子宮の中に炎症がないかどうかということ。炎症があると受精卵が着床しにくくなるのは確かだと思います。子宮内フローラ検査はその炎症の有無を調べるための一つの要素。ほかにCD138や子宮鏡検査の所見など、いろいろな角度からトータルで見て判断します。ですから、「子宮内フローラの状況が悪い=着床しない」というものではありません。
子宮内フローラ検査の結果は正常だったとのこと。内服の量を減らして移植に臨んでも問題はありませんか?
小田原先生●サプリメントに関しては量を減らしても増やしても菌叢に大きな影響を与えることはないと思うので、ご希望なら減量して、あとは腟錠を使って移植に臨まれてもいいかと思います。子宮内の菌叢を整えることも大切ですが、妊娠するために最も重要なことは受精卵の質です。みかんさんはAMH値が0.1ng/mlと低めで、良い受精卵がなかなかできず、現在3個の初期胚を凍結されているとのこと。少しでも妊娠できるチャンスを増やすためには、初期胚だったら最低5個程度は確保するようにして治療を進めるのが望ましいかと思います。


