【用語集】子宮筋腫

難しい用語がいろいろと出てくる不妊治療の現場。

治療でよく聞く用語だけど、あまり正確に知らないものも多いのでは?

勘違いや思い込みを防ぐためにもしっかり確認しておきましょう。

クリニックの先生に用語の解説をしていただきました。

子宮筋腫

子宮の壁にできる腫瘍でほとんどが良性です。

子宮壁は平滑筋という柔軟な筋肉でできています。

子宮内側(子宮腔寄り)から粘膜、筋層、漿膜の3層からなり、筋腫の発生する場所により粘膜下筋腫、筋層内筋腫、漿膜下筋腫に分けられます。

粘膜下筋腫は子宮の内側に向かって大きくなるため、小さくても過多月経や不正出血、不妊症の原因となります。

筋層内筋腫はサイズが小さければ妊娠に影響することはありませんが、大きくなると子宮腔を変形させて受精卵の着床を妨げたり、流産、早産の原因にもなります。

漿膜下筋腫は子宮の外側に向かって成長するため、大きくなるまで症状はほとんどありません。

ただし大きくなると卵管などを圧迫することもあるため、やはり不妊症の原因となります。

治療は筋腫の大きさとできている場所、数などにより異なります。

筋腫だけを切除する子宮筋腫核出術、子宮すべてをとる子宮全摘出術があります。

筋腫は女性ホルモンによって大きくなるため、薬を使って閉経状態をつくり、筋腫を小さくする方法もあります。

そのほか超音波を使った治療法や子宮筋腫に栄養を送っている血管を遮断し筋腫を壊死させる方法もあります。

陣内 彦良先生

陣内 彦良先生 千葉大学医学部卒業。ニューヨーク・アルバートアインシュタイン医科大学・不妊内分泌研究員、東邦大学大森医療センターでの不妊内分泌研修などを経て、2003年、クリニックをオープン。「すべての患者様の笑顔のために」がモットー。陣内ウィメンズクリニック
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