【用語集】メラトニン【医師監修】

難しい用語がいろいろと出てくる不妊治療の現場。

治療でよく聞く用語だけど、あまり正確に知らないものも多いのでは?

勘違いや思い込みを防ぐためにもしっかり確認しておきましょう。

クリニックの先生に用語の解説をしていただきました。

メラトニン

脳の松果体から分泌されるホルモンの一つです。わが国で は医薬品として取り扱われているため、サプリメントとして の販売は認可されていません。

体内におけるメラトニンの役割は、体内時計を調整し睡眠 のリズムを整える作用と、細胞を酸化ストレスから保護する 抗酸化作用です。

メラトニンは脳から分泌され、血流にのって全身に運ばれ ます。卵胞液中には血中濃度の2倍以上のメラトニンが存在 し、卵胞の発育に比例して増加することがわかっています。 そこで、メラトニンは排卵過程において生じる酸化ストレス から卵子を保護しているといわれています。

さらに、不妊症の患者さんヘメラトニンを投与すると受精率 や妊娠率が向上し、卵子の質の改善効果を認め、顆粒膜細胞の 保護作用により黄体機能も改善したという研究報告があり、不 妊症の治療の一つになるのではないかと期待されています。

笠岡 永光 先生

【医師監修】笠岡 永光 先生 滋賀医科大学医学部卒業。滋賀医科大学医学部産科婦人科 学講座入局。守山市立守山市民病院、呉共済病院、真心会 野村産婦人科勤務などを経て、2007年に笠岡レディース クリニックを開設。
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