はなさん(39歳)
7月に採卵し次が4回目の胚移植になります。採卵では14個取れて、変性1個。タイムラプス利用しました。
媒精13個
受精9個
凍結できたのは4BBが2個です。
卵は取れる、受精はするのですが胚盤胞にまで育つ数が少ないのが悩みです。
また、9月に移植をする予定で現在ピル内服、点鼻薬も始まります。
4BBも良好胚とのことで、次は初めてのシート法をして移植になります。
私は4BBがいい胚とは思えていなく、すごく落ち込んでいます。自分の年齢がと努力が足りなくていいグレードに育たないと思ってしまうのです。
でも、せっかく育ってくれた卵だから戻したいなとは思っています。シート法利用し2個戻しもできると先生は言っていました。
私はリスクも自分なりに調べて2個戻したいなと思っていますが、どうでしょうか?
いながきレディースクリニックの稲垣 誠先生に伺いました。

1994 年、浜松医科大学医学部卒業。浜松医科大学医学部附属病院、鹿児島市立病院、聖隷沼津病院などで産婦人科医の経験を重ね、2012 年、不妊治療専門施設「いながきレディースクリニック」を開院。「お一人ひとりに寄り添いながら、それぞれの患者さまに合った最適な治療を心がけています」
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
●4BBの胚の妊娠率について、先生のご意見をお聞かせください。
当院の胚移植の成績を基に考えたいと思います。当院の2025年の胚移植当たりの妊娠率は51.9%でした。こちらも当院のデータですが、胚盤胞のグレードごとの妊娠率はAA胚61.6%、AB胚57.1%、BA胚61.4%、BB胚45.3%となっています。これらは全年齢層での数値です。質問者さまの年齢(39歳)層(35-39歳)における妊娠率はAA胚56.7%、AB胚41.7%、BA胚57.8%、BB胚41.3%となっています。ちなみに、日本産婦人科学会の2023年のデータでは全体の妊娠率が39.0%、39歳の方の妊娠率は36.9%となっています。
当院の妊娠率で考えた場合、全体の妊娠率に比してBB胚の妊娠率はやや低めといえるかもしれません。質問者さまの通院されている施設の状況にもよると思いますが、その施設の成績に比してやや厳しめの期待値になるかもしれません。
●シート法を利用した場合の2個戻しのリスクについて、詳しく教えてください。
リスクについては3つあると考えます。1つは感染のリスク、2つ目は多胎妊娠のリスク、3つ目は受精卵を2つ減らすリスクです。3つ目は捉え方次第だと思います。受精卵を2つ戻すことにより、結果的に残存胚数が1または0になった場合は新たな採卵の機会を模索することが可能になります。その際卵により高グレードの胚が獲得できれば胚移植の成功の期待が高まる可能性が出現するともいえるのではないでしょうか。
●胚盤胞まで育つ数が少ない原因について、先生の見解を伺いたいです。
卵の質の問題の可能性、精子の質の問題の可能性、体外受精の技術上の問題の可能性、培養液等との相性的なものによる可能性などが考えられると思います。年齢に対し比較的AMHが高い方は採卵数は確保できるが、卵の質にばらつきの多いことが珍しくありません。
●現在の治療方針に対する改善点があれば、教えていただけますか?
どんな治療法にもそれぞれの利点と欠点やリスクがありますので、一概にどの点に問題があるかを指摘するのは困難ですし、そもそも排卵誘発法や体外受精なのか顕微授精なのかなどの情報がなく、明確な回答が困難な設問です。ただ、前述してきたような排卵誘発法などは誘発剤の変更などを検討する余地はあるのではないでしょうか。
●今後の移植に向けて、生活習慣で気をつけるべき点を教えてください。
サプリメントの摂取なども積極的にされており、妊活に向き合う姿勢は頭が下がる思いです。医学的にリスクや害が及ぶリスクがなければ後悔が残らないよういろいろと試してみるのはいいと思います。できればその内容については主治医と共有されることお勧めします。