【体験談】原因は「均衡型相互転座」。PGT-Aで選んだ未来と、深まった夫婦の絆

しまりささん(35歳)が結婚したのは2023年のことでした。夫婦ともに子供を望んでいた二人は、結婚式後すぐに妊活を開始しましたが、互いに多忙を極める仕事に就いていたため、タイミングを合わせることすら難しい状況でした。
「最初から不妊治療でもいいよね、とカジュアルに話し合っていました」。
抵抗感なく不妊治療専門クリニックの門を叩き、まずは人工授精からスタートしました。

繰り返す流産、そして判明した真実

保険診療内での体外受精へとステップアップしたしまりささんでしたが、1回目の採卵で得られた4個の胚盤胞を移植する過程で、流産と化学流産を経験します。

「自分に原因があるのではないかと毎日自分を責め続け、仕事中に突然涙が出てくることもありました」。

何か異常があるはずだと感じた二人は、染色体検査を含む不育症検査を実施し、夫の「均衡型相互転座」が判明しました。
それは、受精卵ができても高確率で流産を繰り返してしまう疾患でした。「衝撃でしたが、同時に原因がわかった安心感もありました。私が何かをしたから流産したわけじゃないんだ、と」。

「やり切る」ための決断と夫の言葉

流産の苦しみを二度と味わいたくないという強い思いから、二人は自費診療でのPGT-A(着床前胚染色体異数性検査)を選択します。 高額な費用がかかる道でしたが、「自分たちの子供が欲しい」という願いを最優先に、必要な投資だと決断しました。

1年強で採卵は計4回に及び、47個もの卵を採卵。 胚盤胞になった15個のうち、正常胚と判定されたのはわずか4個でした。
精神的に追い込まれる日もありましたが、支えになったのは夫の存在でした。

「俺は精子提供でもいいよ」。

しまりささんの体を気遣い、そこまでの選択肢を提示してくれた夫の深い愛情に触れ、「この人のために最後まで頑張ろう」と心を決めました。

※写真はイメージです

試練を乗り越え、愛しい我が子と共に

1個目の正常胚の移植で無事に妊娠に至り、昨年12月、待望の赤ちゃんを抱くことができました。流産の記憶から胎動を感じるまでは不安もありましたが、今は愛しい我が子との穏やかな日々を過ごしています。

「この1年半は夫婦の最初の試練でしたが、二人で話し合い解決した経験は、今後の人生の自信に繋がりました」。

一生懸命に自分たちの元へ来てくれた我が子を、これからは夫婦で精一杯サポートしていきます。

しまりささんの「ジネコ」活用方法
YouTubeのQAコーナーや「Her Story」を毎日のように視聴。 周囲に同じ境遇の友人がいなかったため、動画を通じて知識を得たり、他の経験者の体験談を聞くことで「大変なのは自分だけじゃない」とモチベーションを維持していました。
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全記事、不妊治療専門医による医師監修

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