【Q&A】次の治療に向けて3つは選択肢を提案されました~藤野剛先生【医師監修】

あんさん(40歳)
現在、2回の移植(初期胚、胚盤胞)が失敗しました。
2回目は着床しなかったようですが「1回目は一応着床はして化学流産だろう」と言われております(妊娠判定までhCGホルモン注射をしていたため、着床したかは確実とは言えないとのことでもありましたが…)
そこで、今回2回の良好胚移植失敗をうけ、次の治療に向けて以下の3つの選択肢があると教えていただきましたが、かなり悩んでおります。
(3つの選択肢)
1 )ERA検査とフローラ検査をした上で保険適用で残りの卵を1-2個移植してみる
2 )自費でPGT-Aを前提に採卵からやりなおし、PGT-A後移植する(保険の胚盤胞残り3つはとっておく)
3 )とにかく今残っている良好胚をもう一度続けて移植してみる
なお、いずれにしても6回の移植後は自費診療にて治療を希望しているため、今回2を選択してPGT-A自費診療を行うことは問題ありません。
この年齢ですと、胚の染色体異常が7-8割、子宮の問題は2-3割とのことで、1→2の順も考えましたが、その場合は採卵が40歳半ばとなってしまいます。
一方で、1を行ってもし子宮の方に問題がなければ胚の問題ということになりますが、保険の関係で今ある卵を戻さなければなりません(その胚盤胞が正常な可能性もゼロではないですが、5個中2個ダメだったので…)
AMHは39歳でかなり高いようでしたが、40過ぎてどうなるかわかりませんし、とにかく1ヶ月でも早く採卵の年齢を優先した方が良いのか、それともまずはもう一回くらい移植を試してみてから子宮の検査や自費のPGT-Aに進むのが一般的なのか非常に悩んでおります。
正直、2回目の移植の時には、まず保険の卵を移植し終えてから次のことを考えるようなお話があったのでここまで深く考えておりませんでした。
この年齢で2回失敗した場合、何を第一に考えたら良いのかアドバイスいただけると幸いです。

藤野剛先生にアドバイスしてもらいました。

ときわ台レディースクリニック  藤野 剛 先生
帝京大学医学部卒業、帝京大学医学部産婦人科入局。焼津市立総合病院、帝京大学医学部付属病院、大川病院を経て2008年9月ときわ台レディースクリニック開業。一般婦人科にも対応し、地域に根差した診療を心がけています。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
すべての提示された選択肢は正しく思われますが、残存凍結胚3個あるため、唯一提示のない選択肢として胚盤胞2個胚移植を可能であれば行ってみるのは如何でしょうか?
3個とも良好胚であるため着床率は明らかに上昇する可能性があります。
移植の際AHA、高濃度ヒアルロン酸含有培養液を使用可能でしたら併用されるとよいと考えます。
その際事前にERA/EMMA/ALICE行い子宮内環境を見てもよいかなと思います。しかし検査に要する時間を考えるとまずは移植してみてもよいかと考えます。
グレードは比較的3個ともよいため保険診療終了後に結果がでなければ、PGT-Aを行ってもよいかと思います。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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