【Q&A】排卵しません~石川聖子先生【医師監修】

ちゃんげさん(28歳)

6月末に約2年ほど続けたピルの服用を辞めましたが、ピル後の出血以降2カ月ほど月経がきませんでした。
妊娠を希望していたこともあり、9月頃から近くの婦人科へ通い、排卵誘発剤を出していただいているのですが、現在まで排卵することができません。もう授かるためには体外受精をするしか無いのでしょうか。

以下は服用した排卵誘発剤です。
9月 クロミッド1錠×5日間
10月 クロミッド2錠×5日間
11月 フェマーラ1錠×3日間
12月 フェマーラ2錠×5日間

婦人科の主治医には体外受精をすることをオススメされています。主治医の言う通りこれだけやって排卵しなければ、もうタイミング法は難しいでしょうか。

石川聖子先生にお聞きしました。

銀座レディースクリニック 院長 石川 聖子 先生
1996年東京医科大学、2000年東京女子医科大学大学院医学研究科卒業。米国留学、東京女子医科大学生殖内分泌・不妊外来・ARTチーフ等を経て、銀座レディースクリニック院長に就任。医学博士・日本産科婦人科学会産婦人科専門医・日本生殖医学会生殖医療専門医。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
PCOSの女性の排卵誘発では、できるだけ安全≒平易≒安価な治療を用いるのが基本です。
しかし、排卵障害が高度な女性の場合クロミッド™やレトロゾールの内服だけではうまく卵胞発育が起こらないことがあり、そういう場合の排卵誘発法として産婦人科診療ガイドラインでは「低用量FSH漸増法」や「腹腔鏡下卵巣多孔術」を推奨しています。
「低用量FSH漸増法」は在宅自己注射を用いる治療法で、卵胞発育の観察や安全管理のため週1回程度の通院を要します。
また「腹腔鏡下卵巣多孔術」は入院・手術を要する治療ですが、奏効すると薬物治療なしでも一定期間排卵できることもあります。タイミング法での妊娠を目指す場合はいずれかの方法を検討してみてはいかがでしょうか。
いずれの方法でも排卵が困難だった場合や、排卵ができている状態でもなかなか妊娠に至らなかった場合は、体外受精を要する場合があるかもしれません。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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