【Q&A】排卵障害~高橋敬一先生【医師監修】

かなさん(26歳)

ずっと生理不順です。結婚してから、不妊クリニックに通いました。
薬で生理をこさせて、排卵させるために注射を打って、女性ホルモンを増やしてもらってます。
排卵を来させようとして薬や注射をしても2周目でも排卵はしておらず、3周目に入ります。
女性ホルモンは増えて来ているようではあります。どうすれば排卵障害を克服できますでしょうか。
卵子の成長が遅いようですが、排卵は可能ですか。妊娠は可能ですか。

高橋敬一先生にお伺いしました。

【医師監修】高橋ウイメンズクリニック 高橋 敬一 先生
金沢大学医学部卒業。国立病院医療センター(現・国立国際医療研究センター)、虎の門病院を経て米国ワシントン大学に留学。1996年虎の門病院に復帰した後、1999年千葉市に不妊治療専門『高橋ウイメンズクリニック』を開院。2014年ベストドクター認定(ベストドクターズ社)。2022年10月に開院から累計で妊娠2万例を達成する。
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詳しいホルモン値がないので一般的な推測になります。
以前から生理不順のようなので、体質やホルモンの異常が考えられます。
LH、FSH、プロラクチン、AMH甲状腺の検査が必要でしょう。
またやせ過ぎでもあるようなので、体重減少も生理不順に関係している可能性もあります。
ホルモン検査で卵巣機能がかなり低下している場合には、体外受精も含めた不妊治療をかなり急ぐ必要があります。
卵巣機能が低下しているのではなく、ホルモンバランスが崩れている場合には、排卵誘発剤の使用で排卵、不妊治療は可能ですよ。
排卵障害が体質ならば、一時的な薬での克服は困難です。
ただし、体重の適正化は良い影響を及ぼす可能性はあります。
一般的には、今後も排卵しにくい状態が続くので、妊娠を希望するならば、妊娠するまで排卵誘発剤を必要とします。
ただし、今までほとんど排卵していなかった場合には、1周期の排卵誘発剤の使用では排卵しないことがあります。
数周期続けることで、良い排卵がおこることもあるのですね。
飲み薬の誘発剤で反応が悪い場合には、HMG注射も考慮されます。
今後は、ホルモン検査と子宮卵管造影検査などをうけて、排卵誘発剤でしっかりと排卵をおこして治療を受けてみて下さい。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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