凍結方法による妊娠率と移植について

りんりんごさん(42 歳)2 人目不妊で治療開始から2年経過。胚盤胞3個と新鮮胚4個を移植するも妊娠に至らず。残りの凍結前核期胚7個を移植して最後にしようと考えています。新鮮胚、前核期胚、胚盤胞では妊娠率が変わりますか? 受精後の分割スピードが遅いのも気になります。
久慈直昭 先生 Noah ART Clinic 武蔵小杉 慶應義塾大学医学部卒。東京医科大学産婦人科学教授を経て、2023年5月より、Noah ART Clinic 武蔵小杉の統括医師に。日本生殖医学会生殖医療専門医・指導医。臨床遺伝専門医。
久慈先生●凍結胚移植と新鮮胚移植の妊娠率は変わらず、前核期胚と分割胚、胚盤胞も、妊娠率は変わりません。分割スピードが遅い胚は胚盤胞到達率と妊娠率は低くなりますが、患者さんによっては遅い胚でも妊娠する場合があります。胚を多数獲得できて移植を繰り返しても妊娠に至らない場合、本来は着床前診断が有効ですが、現在はまだ保険適用外です。そこで、子宮内環境や細菌叢の検査、免疫検査などの提案になりますが、いずれも確実ではありません。それを理解したうえで、前向きに治療できるよう、主治医に相談してみてはいかがでしょう。
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