【Q&A】胚盤胞までいきません~高橋敬一先生【医師監修】

じんさん(33歳)

33歳低AMHです。通算16回採卵をしましたが一度も胚盤胞にたどり着けません。
30歳の時、1つめのクリニックで検査合間のタイミング法で妊娠、5周で稽留流産しました。
2つめのクリニックで採卵3回、凍結初期胚移植を2回しました。低AMHということもあり、どちらも2個ずつ移植しましたが陰性でした。
3つ目のクリニックで採卵8回、新鮮初期胚移植、凍結初期胚移植を1回ずつ行い陰性でした。採卵では毎回1~4個とれ受精もします。移植を行わなかった周期は胚盤胞まで引っ張ろうとしましたが一度も胚盤胞までいきませんでした。
4つめのクリニックは胚盤胞までいかないと移植しない方針のところで、採卵5回し、いずれも胚盤胞まで行かないため一度も移植できていません。
エンドメトリオ検査ではほぼ無菌ということでラクトバチルスとラクトフェリンサプリを飲んでいます。他にはマルチビタミン、ビタミンD、L-カルニチン、PQQ+Q10を飲んでいます。
現在通っている4つめのクリニックでは「あなたの年齢でこんなに採卵して胚盤胞にならないのは非常にまれです」と言われました。これまで受けた検査では特に異常がなく、運動や食事にも気をつけています。
今後の治療について、ずっと採卵を続けていくしか方法はないでしょうか。どうすればいいのか悩んでいます。

高橋敬一先生にお伺いしました。

【医師監修】高橋ウイメンズクリニック 高橋 敬一 先生
金沢大学医学部卒業。国立病院医療センター(現・国立国際医療研究センター)、虎の門病院を経て米国ワシントン大学に留学。1996年虎の門病院に復帰した後、1999年千葉市に不妊治療専門『高橋ウイメンズクリニック』を開院。2014年ベストドクター認定(ベストドクターズ社)。2022年10月に開院から累計で妊娠2万例を達成する。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください
現時点では、新たな治療法の提案がないようでお悩みのことと推測致します。
詳しい検査データや年齢が分からないので当院でおこなっている一般論になります。
検査として、DHEAs、亜鉛、銅、ビタミンD、ビタミンC、たんぱく質、コレステロール、酸化ストレス検査、などをおこないます。
これらは主に卵子の質に対する検査になります。問題があれば補正致します。
単品のビタミンを飲んでいらっしゃいますが、ベースとして総合ビタミン(アシストワンなど)も試用している方が良いでしょう。
当院では、総合ビタミン、メラトニン、ヒシエキスなどのサプリメントもお勧めしています。
胚盤胞にならなければ、初期胚移植もおこなって良いと思いますよ。
体外培養が理想とも言えないのです。
東京の施設で過去5~6回採卵して胚盤胞にならず一度も移植していなかった方が、当院での初期胚移植で妊娠/出産された方も実際にいるのです。
ただし、保険回数が胚移植の回数になっている現状では、胚盤胞ができたのならば移植するとの方針はおかしくはありません
実査のデータをみていないので一般論になりましたが、参考になれば幸いです。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。本サイトの全ての記事は医師監修です。