不妊治療を始めて、結果が出ない…
基礎検査では、原因不明…そんな時は、どう進めたらよいのでしょう？
浅田先生に聞いてきました。
浅田レディースクリニック浅田義正先生 名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の名古屋駅前、勝川、東京・品川にクリニックを開院。著書に『不妊治療を考えたら読む本』（講談社）など多数。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
ゆかさん（３４歳）
私34歳、夫37歳です。
2021年2月から9月までタイミング法をしていましたが、だんだん精神的に通院するのが辛くなりお休みすることにしました。
何事も真面目に力んで取り組んでしまう性質で、リラックスすることを心がけて自宅でシリンジ法を取り入れましたが、すぐに成果はでるはずもなく生理がやってきました。
次回通院するときは人工授精も視野に入れています。
一般不妊検査の結果が異常なしでした。
不妊の原因がわからない場合、お腹のなかを調べる検査があるそうですが、受けた方が良いのでしょうか。
お忙しいとは思いますがよろしくお願いします。
AMHが7.02ng/ml、月経周期が33日と少し長いため、多嚢胞性卵巣症候群と推察します。
多嚢胞性卵巣症候群の方は、生理の期間が長く排卵しにくい事が特徴ですので、定期的に生理がきていても、排卵しているのか疑問があります。
そのため、そういったことを正確に診ることができる不妊治療専門クリニックでの治療をおすすめします。
また、不妊の原因はレントゲンや超音波で調べても卵自体が見えるわけではありませんので、特定できない場合がほとんどです。卵胞が大きくなれば超音波で確認することができますが、卵子自体は0.1mm程度ですから、受精しているのか、どこまで発育しているのか等は分かりません。
不妊の原因を調べるというよりも、ステップアップという治療が必要になります。
不妊は頭痛や腹痛などと違い、必ずしも原因が分かるものではありませんので、通常の病気とは違った考え方で治療に臨んでいただきたいと思います。
