AMH値が0.16ng/ml以下の治療について

AMH値が0.16以下。人工授精と体外受精どちらがいいの?

林 奈央 先生(英ウィメンズクリニック)日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、新生児蘇生法専門コースインストラクター。2006年、高知大学医学部卒業。姫路赤十字病院で初期臨床研修修了後、同院産婦人科に勤務。神戸大学医学部産科婦人科学教室へ入局し、同院勤務後、加古川西市民病院勤務。2014年より英ウィメンズクリニックに勤務。
相談者 : ひろみんさん(36歳)タイミング4回、人工授精3回、体外受精ではグレード3の新鮮胚を2つ戻し、ホルモン補充周期、凍結融解胚移植(5AA)、すべて陰性でした。人工授精を3回終えた後、AMHの検査をしたら0.16ng/ml以下でした。先生には「この数値だと治療を諦める人もいますが、どうしますか?」と言われました。諦めることはできません。次回も体外受精にするのか、ホルモン補充をしながら人工授精にするのかを迷っています。リセットしたら鍼治療にも取り組もうかと思っています。

AMHの値が0・16 ng / ml以下とはどのような状態でですか?

AMHの値からは、残っている卵の数がかなり少なくなっていることが予想されます。ひろみんさんも採卵できる個数が非常に限られているのではないかと思います。

体外受精と人工授精、どちらを選択すべき?

自然妊娠の経歴がおありですので、タイミング療法や人工授精で妊娠される可能性はあるのかもしれません。ただ、すでにタイミング療法4回、人工授精3回から体外受精に移行されている経緯があります。卵子数に限りがあることを考えると、ある程度の卵子が採れるうちに、1つでも多くの良好胚を貯めて、体外受精にされるのが望ましいと思います。費用的なこともありますから、ご夫婦のお考えにもよりますね。

今後どんな治療が可能ですか?

AMHの値から推測すると、1回の採卵で1〜2個採れるかどうかの勝負になると思います。排卵誘発法をどれだけ変えても採卵数を増やすことは難しいでしょう。

おそらく初期胚の新鮮胚移植を1回、胚盤胞移植を1回しかされていないようですので、前回と異なる方法で胚盤胞移植を試して、それでも結果が出ないようであれば、初期胚と胚盤胞を組み合わせた二段階胚移植を試されてもいいと思います。

鍼治療はどうでしょうか?

鍼灸は卵巣の血流をよくして、卵子の質を改善する効果が期待できます。治療と並行されるといいですね。鍼灸と同じような効果が期待できるレーザー治療の併用も有効です。

そのほか卵子の質の改善が期待できる抗酸化作用のあるサプリメントの摂取もおすすめです。その方の状態によってご提案する内容は異なりますが、代表的なものにはDHEA、メラトニン、Lカルニチンなどがあります。また、コエンザイムQ10などを配合した総合サプリメント「プレグナ(女性用)」などで複数の栄養成分を効率よく摂取するのもいいと思います。

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