慢性子宮内膜炎と診断。  EMMAALICEです

ク 生田 克夫 先生 名古屋市立大学医学部卒業。名古屋市立大 学産科婦人科学教室助教授、名古屋市立大 学看護学部教授などの経歴を重ねたが、不妊 に悩む名古屋の方たちの役に立ちたいという 思いで、教育者の立場を辞して独立。地元・ 名古屋の中心部、栄に開院し、1986 年から 体外受精の現場を歩いてきた経験と穏やかな 人柄で、数多くの患者さんを妊娠に導く。

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かっぱまきさんがお悩みのEMMALICE検

(子宮内膜の乳酸菌の、炎症を起こす原因となる細菌を調べる)はしたほうがいいのでしょうか

生田先生●慢性子宮内膜炎の検査にはさまざまな方法があります。子宮内膜の組織にCD  138 という抗原をも   つ形質細胞があるかないかを診断基準にしていることが多いのですが、そのほかにもいろいろな診断方法があります。この方の場合は子宮鏡検査で、子宮内膜に恐らく小さなポリープや発赤が多発している所見が視覚的に認められたのだと思います。ただ、それぞれの検査は診断基準がバラバラなので、検査の結果が一致するかどうかは微妙なところです。

すでに子宮内膜炎と診断されているで、別の検査は二重になりますか

生田先生●そうですね。AMH が0.5ng/ml と低いようですし年齢的にもあまり時間がないので、かなり高額になる検査の結果を待つより、ご本人も言われてるとおり抗生剤を飲まれるのもいいかもしれません。炎症を起こしている原因は基本的には細菌ですので、これを殺してリセットするということになります。ビブラマイシンRなどが主に使われているようですが、どの検査においても最近の薬剤感受性が検査できているわけではありませんので、絶対に効果があるとは言い切れません。抗生剤によりいったんすべての細菌を退治し、腟の中の正常な細菌叢である乳酸桿菌を増やすといわれているラクトフェリンなどを服用されるのもよいと思います。子宮腔内の細菌を調べる検査では、この乳酸桿菌も検出され、これが多い方が良好と考えられています。

採卵して胚盤胞になった   個のうPGT-A 検査に出したそうです

生田先生●全部でなく  個の胚のみを検査に出した詳しい事情がわかりませんが、PGT-Aの結果、正常な卵子であっても 100% 着床し正常児が生まれるわけではありません。年齢を考えると  回の流産歴は受精卵が胚盤胞に達しても  %近くは染色体異常を持っているというデータもありますので、慢性子宮内膜炎だけが原因とも言い切れません。妊娠率のそれほど高くない人工授精で  回も妊娠できているので、体外受精治療まで行わなくてもよかったのかもしれません。ただ年齢も大事な要因ではあるので難しいところです。いずれにしても、子宮内膜炎といわれたのであれば抗生剤治療をされて早く移植に進まれる方がいいと思います。

 

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