胚培養士/ 体外受精コーディネーター

責任と自覚をもって 新たな生命の誕生をサポート

不妊治療の現場で、主に「培養室」で精子、卵子、 受精卵を扱い、受精卵の培養・凍結、精子精製・ 媒精等を行う胚培養士。

最先端の技術を駆使し て治療をサポート。

福井ウィメンズクリニックの ケースをご紹介します。

受精卵の培養技術は日進月歩。 チームとして「二人」をサポート

当院では認定培養士が複数名おり、数 年前から動画のように胚を観察するこ とができる装置「タイムラプス培養シ ステム」を使用しています。これにより、 観察ごとに胚を培養器から出す必要が ないため、一定の条件を保ちながら胚 を培養することが可能となっています。 しかしながら、いかなる業務において もヒューマンエラーの可能性を認識し、 その発生を限りなくゼロにする努力が 重要と考え、培養士がお互いに監視・確 認しながら作業を行っています。

近年、体外受精に関する技術の進歩 は目覚ましいものがあります。次々に 登場する治療技術に対して、ご夫婦が 一緒になって理解を深めていくために、 カウンセラーコーディネーターにより カウンセリングを行っています。胚培 養士も担当制で培養を行い、それぞれ が自分の役割を考えながら責任を負い、 チームとして治療がスムーズに進むよ う努めています。

福井 敬介先生 日本大学医学部卒業。卒業と同時に愛媛大学産科婦人科に入 局。愛媛大学大学院医学専攻科修了。2000年愛媛大学産科婦 人科学助教授。2001年、「高度な生殖医療をより身近な医療として 不妊カップルに提供したい」と福井ウィメンズクリニックを開設する。

培養士になったきっかけを 聞かせてください。

臨床検査技師を目指し、大学で学んでいる時 にマウスを使った体外受精の研究で生殖医療の 世界を知り、興味をもったのがきっかけです。 そして臨床検査技師として福井ウィメンズクリ ニックに就職、その後胚培養士の認定資格を取 得しました。大学で勉強していた内容は、あく まで臨床検査技師になるためのもの。だからほ ぼゼロからのスタートでした。早く一人前にな りたい、という一心で先輩の技術を学び、練習 を重ねました。とくに配偶子を扱う仕事なの で、当たり前ですが簡単に扱うことはできませ ん。命を扱うプレッシャーや責任を感じ“、意識” を高く保つ必要があります。自信をもって技術 を提供できるよう、胚にとってよりよい環境を 常に考え、倫理観や責任感など胚培養士として の素質を高めるよう日々努力しています。

不妊治療における 胚培養士さんの 役割を教えてください。

私は約 16 年、胚培養士としてこちらでお 世話になっています。卵子や精子をお預か りして受精させ、胚の成長を見守ったり、 時には凍結保存を行い、その凍結胚を移植 時に融解し、医師へと引き継ぎます。

さらに培養士に加え、体外受精コーディ ネーターの資格を取得し、体外受精を行う ご夫婦への面談やカウンセリングも担当し ています。患者さまと直接向き合うことで、 ご夫婦と胚とのつながりをより身近に感 じ、日々の培養業務に生かしていきたいと 思っています。

患者さまの不安やお悩みに 対して心がけていることは ありますか?

当院では、患者さま一人ひとりに合った オーダーメイドの治療を行っており、医療ス タッフ一人ひとりも大切な役割を担っていま す。医師はもちろん、培養士も患者さまとの 直接的なコミュニケーションを図り、不明点 や不安をできる限り軽減するよう“顔がみえ る”治療に努めています。

治療経過がよくない場合には、これまでの経 過を振り返ることでポイントを押さえ、次の治 療へとつなげていけるよう心がけています。

松岡里依さん  培養に関してはよく分からないことが多いと思いますが、近年は 「タイムラプス培養システム」により、胚の分割の過程を観察す ることができるようになりました。分割を解析することでよりよ い胚を選べるだけではなく、分割の様子を見ていただくことで、 患者さまにも胚をより身近に感じていただけると思います。妊娠・ 出産へのお手伝いができるよう、胚に愛情をもってチームで培養 を行っています。一緒に頑張りましょう。

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