【用語集】精索静脈瘤

難しい用語がいろいろと出てくる不妊治療の現場。

治療でよく聞く用語だけど、あまり正確に知らないものも多いのでは?

勘違いや思い込みを防ぐためにもしっかり確認しておきましょう。

クリニックの先生に用語の解説をしていただきました。

精索静脈瘤

精巣静脈の血液が逆流し、血流が停滞することによって、 精索内の蔓状静脈叢が怒張した状態です。

性腺静脈の走行の解剖学的な理由から左側に多く発生し ます。

自覚症状がないケースがほとんどですが、陰のう腫大、 精巣の痛みや違和感などの症状を認める事があります。

精索静脈瘤は男性不妊の原因となる代表的な疾患で、精 液検査で異常を認めた症例の約半数に認められます。

精索 静脈瘤が造精機能に悪影響を及ぼす機序は、精巣静脈の逆 流により、血流に停滞が生じ、精巣内の温度が上昇したり、 老廃物が溜まりやすくなるためと考えられています。

陰のう内の精巣静脈の腫大を視診や触診で確認する事で 精索静脈瘤と診断できますが、陰のう超音波検査による診 断がさらに容易かつ確実です。

精索静脈瘤に対する治療は顕微鏡下精索静脈瘤手術が効 果的で、約3分2の症例で運動精子が有意に増加します。

横山 裕 先生

横山 裕 先生 1994年3月福岡大学医学部医学科卒業。2002年3 月福岡大学大学院医学研究科修了(医学博士)。2006 年4月~福岡大学病院泌尿器科を経て、九州各地の生殖 医療施設の男性不妊外来での診療に従事。2016年9 月横山裕クリニック+泌尿器科開院。
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