【用語集】アシストハッチング

難しい用語がいろいろと出てくる不妊治療の現場。

治療でよく聞く用語だけど、あまり正確に知らないものも多いのでは?

勘違いや思い込みを防ぐためにもしっかり確認しておきましょう。

クリニックの先生に用語の解説をしていただきました。

アシストハッチング

体外受精顕微授精において、受精卵の透明帯(受精卵の殻のようなもの)の一部をレーザーなどで薄くする、切開するなどして、受精卵が子宮に着床しやすくなるように補助する操作です。

透明帯開口法ともいわれます。

通常、分割胚に対してあるいは凍結胚盤胞に対して行われます。

子宮内に到達した胚盤胞が子宮内膜に着床するには、軟化・ひ薄化した透明帯を破って内側の細胞が脱出すること(ハッチング=ふ化)が必要です。

しかし、透明帯が硬かったり厚かったりすると、なかなかハッチングできず(ハッチング障害)、着床の機会を失うことになります。

子宮内膜は一定の期間を過ぎると、着床の準備をやめてしまうからです。

良好な胚を子宮内に移植しても妊娠に至らない場合、ハッチング障害も考えられます。

アシステッドハッチングにより、透明帯の厚い分割胚や凍結により透明帯か硬くなった分割胚、胚盤胞に着床を促す効果が期待されます。

福田 勝 先生

福田 勝 先生  順天堂大学医学部・同大学院修了。米国カリフォルニア大学産婦人科学教室留学後、順天堂大学医学部産婦人科学教室講師を経て、1993年福田ウイメンズクリニック開院。
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