【Q&A】繰り返す流産、出来ることは？～高橋敬一先生【医師監修】│【医師監修】ジネコ不妊治療情報

かっかさん（３６歳）

4妊1産
流産、死産、胚移植の不成功を繰り返しており、また同様の結果にならないか不安です。
できる検査はひと通りしていると思いますが、原因は不明です。

次回の胚移植に向けて着床率の向上、不育症の改善で何かできることがないか教えていただきたいです。

【医師監修】高橋ウイメンズクリニック　高橋敬一　先生
金沢大学医学部卒業。国立病院医療センター（現・国立国際医療研究センター）、虎の門病院を経て米国ワシントン大学に留学。1996年虎の門病院に復帰した後、1999年千葉市に不妊治療専門『高橋ウイメンズクリニック』を開院。2014年ベストドクター認定（ベストドクターズ社）。2022年10月に開院から累計で妊娠2万例を達成する。

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出産の経験があるものの、その後に流産を反復しご不安なのですね。
検査自体は多くのものを受けており、追加の検査は限定的です。PGTA検査も済んでいるので、胚盤胞側の因子は排除され、子宮内環境の検討に重点を置くことになります。
追加の検査をあえて言うならば、子宮鏡、子宮内フローラ、が挙げられると思います。
胎盤用手剥離があったようなので子宮鏡は受けていますか？

ラクトバチルスの低下があったので、その後はラクトバチルス製剤の内服や、胚移植時の膣内投与はしていてますでしょうか。
妊娠成立後の子宮内細菌叢を考えると、胚移植時のみのラクトバチルスの膣内投与のみでなく、妊娠前から（妊娠中全期間）のラクトバチルスの内服もお勧めです。まだ明確ではないのですが、最近の検査では、ラクトバチルスでもイナーズならば、悪影響があるとの報告もあります。詳しく検査できる細菌叢検査があれば受けてみてはいかがでしょうか。

なお、かっかさんは痩せすぎです。たんぱく質やコレステロールは十分でしょうか。また筋肉量が少ないならば、血流が不良である可能性もあります。
栄養不足が関係している可能性も十分ありますので、その部分の精査と改善も併せて行うことをお勧めいたします。