りらっくみさん(33歳)
そのため、顕微授精をして培養液を変えてみたりしてもらいましたが、胚盤胞にならず凍結も出来ないままです。
一度だけ初期胚を戻したことがありますが、あまりグレード(型?)が良くなかったからか、着床には至らなかったです。
今の病院では「やれる事は、やった」と言われ、今後、転院も進められました。
確かに、卵子は育って採れるからまだ望みはあるのだろうけど、なぜ、胚盤胞まで進まないのか気になっています。
また、病院変えたところで、どうなのでしょうか?どんな病院がいいのか、何か私自身に問題があるのか、アドバイスいただけたら嬉しいです。
蔵本先生に質問してみました。
なかなか胚の発育がよくならないとのことですね。
良好胚へ発育させるには、良質の卵子を採取し受精させ、良い培養を行うことが必要です。まず良質の卵子を採取するためには、女性の年齢33歳ですのでまだまだ良質の卵子は採れると思います。
1. 卵巣刺激法を変えること
同じ方法だけでは上手くいかないこともあるので、卵巣刺激法を変える。(5種類あります)
2. 顕微授精をするのであれば、より良質な精子を選択する
先進医療として、
①Zymot(膜構造を用いた生理学的精子選択術)を行い、限りなく染色体の正常な精子を選ぶ。
②PICSI(ヒアルロン酸を用いた生殖学的精子選択術)により、成熟精子を選ぶことができます。
このようなより質の良い精子をPIEZOを用いて、より卵子への負担の少ない顕微授精をすることで、受精卵の発育へより良い影響を与
える可能性があります。
3. 胚培養
必ず、先進医療Aのタイムラプスを用いて、胚を外に出さずにできるだけ体内と同じ環境で培養します。培養液もこれまで使用した培
養液が分かれば、異なる培養液へ変えることも検討します。
AMH値がある程度あり、複数卵子や正常受精卵ができれば、いくつかの前核期胚は透明帯を除去して、胚発育の際に圧迫される透明帯
から自由にして胚発育させることもよいかと思います。これにより、良好胚盤胞になる症例も見受けられます。
病院選びについては、設備が整っており、症例数が多く、多くの経験を持った医師がおり、患者の話をよく聞いてくれ、複数の治療選択肢がある施設が良いと思います。
患者側としては、夫婦で禁煙すること。(喫煙は卵子や精子の染色体異常を引き起こします)
規則正しい生活(睡眠、バランスのとれた食事)、上手くストレス解消させること、またサプリメント(葉酸800μg/日を採取、ビタミンDの採取等)、夫婦で会話する機会を設けることなどです。