【Q&A】HCG陽性判定の数値に対して~高橋敬一先生【医師監修】

みやちゃんさん(35歳)

顕微授精で2度目の胚盤胞移植をしました。
1度目の胚盤胞移植で着床しましたが、 8週5日で稽留流産の判定でした。
前回の判定は移植して7日目で、3週5日でHCG 87でした。 今回の判定は、3週6日目でHCGが55でした。 先生からは十分な値だよ、何を気にしてるの?と言われましたが、 HCGで妊娠継続率が出るツールでは80% 前回は87%でした。
前回の流産の事もあり、不安に思ってしまいすぎかもしれませんが、 HCGの数値は妊娠継続率に関与しますか??
また、私の通院先ではHCGは判定日にしか検査しませんが、する病院もあり何の違いですか??
質問が多くて申し訳ありません。
担当医に、子宮鏡検査をしていないことを聞いたら、普段はエコーで大丈夫そうなので今優先しなくて大丈夫と言われています。EMMA検査なども受けていないのですが、普段のエコーなどでそれがしなくても大丈夫とわかるものなのでしょうか??
調べてやれる対策があればしたいのですが、担当医は気にしていないようです。大丈夫そうだよと言われる理由が聞けずにわからないので、適応など教えてほしいです。 (流産後に不育症関連䛾採血䛿して陰性でした)
よろしくお願いいたします。

高橋敬一先生にお伺いしました。

【医師監修】高橋ウイメンズクリニック 高橋 敬一 先生
金沢大学医学部卒業。国立病院医療センター(現・国立国際医療研究センター)、虎の門病院を経て米国ワシントン大学に留学。1996年虎の門病院に復帰した後、1999年千葉市に不妊治療専門『高橋ウイメンズクリニック』を開院。2014年ベストドクター認定(ベストドクターズ社)。2022年10月に開院から累計で妊娠2万例を達成する。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください
みやちゃんへ。
妊娠したものの、前回の流産があり、とても不安のことと思います。
まずは、今回も妊娠したことはとても良いことですね。
妊娠しやすいことの証明です。
その上で、HCGによる予測ツールはあくまで予測であり、今後の経過に影響するものではありません。
したがって実際にこのデータの意義を議論しても今後の何かが変わるものではないので、気にしすぎると単に不安になるだけで、決して安心するものではないのですね。
この時期のHCGの値はかなりばらつきがあります。
妊娠継続率の80%と87%は大きな差ではなく誤差範囲とも言える程度なのです。
不育症の検査でも陰性であったようなので、みやちゃんはすでにおこなえる事はおこなっているのでしょう。
流産の原因は、偶然おきた胎児の染色体異常である可能性が最も高いと推測されます。
当クリニックでも、HCG測定は基本的に判定日にのみおこなっています。
すでに胚移植2回とも妊娠しているので、子宮鏡で異常がある可能性は低いと思います。
ご不安ならば、今回はおこなう事はできませんが、もし問題があったならば担当医に強く申し出て、次回に検査を受けても良いと思いますよ。
EMMAの検査も必要性はかなり低いと思います。
これはエコーでは分からない検査ですが、基本的には妊娠しない方におこなう検査です。
できる事はすでにおこなっているようなので、今は赤ちゃんの力を信じて、不安になりすぎずに経過を見守っては如何でしょう。
みやちゃんは十分頑張っていますよ。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。本サイトの全ての記事は医師監修です。