【Q&A】タイでの不妊治療~高橋敬一先生【医師監修】

マイさん(35歳)

現在はタイにおります。妊娠したら出身県に里帰り出産する予定です。
妊活を開始して1周期目で妊娠したのですが、9週目に入ってすぐ繋留流産となってしまいました。
今後妊活を続けているとまた自然に妊娠できるかもしれませんが、年齢(私35歳、夫34歳)を考え、10月からタイで不妊治療を開始したいと思っています。
タイでも日本と同様に治療ができそうですが、保険の関係でまずどの治療をするか健保や会社へ費用の確認を取って、了承後に治療を開始する必要があります。6月、バンコク病院のドクターに相談のみで伺いました。
人工授精体外受精顕微授精の費用を確認し、10月から不妊治療をしたい旨を伝えております。それまでは自己タイミングで妊活を続けます。
異国で情報がなく、妊活している友人も周りにおらず、大変困っております。お忙しい中で大変恐縮ですが、何卒ご助言いただけないでしょうか?
①治療する前の検査はどのようなものが必要でしょうか?必要な検査名を全て教えていただきたいです。
②検査に問題がなかった場合、また治療を始められる状態であった場合、どのような治療から始めるべきでしょうか?
タイミング法は個人的には考えていません。現在は排卵検査薬で排卵日を特定して妊活を行っておりますが、病院でのタイミング法も行うべきでしょうか?

高橋敬一先生にお伺いしました。

【医師監修】高橋ウイメンズクリニック 高橋 敬一 先生
金沢大学医学部卒業。国立病院医療センター(現・国立国際医療研究センター)、虎の門病院を経て米国ワシントン大学に留学。1996年虎の門病院に復帰した後、1999年千葉市に不妊治療専門『高橋ウイメンズクリニック』を開院。2014年ベストドクター認定(ベストドクターズ社)。2022年10月に開院から累計で妊娠2万例を達成する。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください
タイでの不妊治療の検査と治療法を知りたいのですね。

検査としては、

1)生理2~5日のホルモン検査(LH、FSH、プロラクチン、甲状腺ホルモン、AMH:アンチミューラリアンホルモン
2)生理6~10日の子宮卵管造影検査と子宮鏡検査
3)精液検査
が重要です。
積極的な治療法としては、タイミングは考えていないとのことですので、

1)内服薬の排卵誘発剤+人工授精
2)体外受精

となります。

もちろん、自然妊娠の実績があるので、タイミング法も十分可能性があるので、性交渉は多い方がよいですね。流産の原因は、ほとんどが偶然おきた胎児の染色体異常です。今回、実際に胎児の染色体異常がありました。したがって、流産は偶然おきたこととして、今後には影響しませんので、前向きに頑張って下さい。


子宮内膜が薄いのでしょうか?これは子宮鏡や子宮卵管造影検査で問題なければ、妊娠の実績があるのであまり心配しなくてもよいと思います。排卵をしっかりおこせれば、不正出血もおこりにくくなるでしょう。

外国での治療はご不安でしょうが、頑張ってくださいね。

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