【Q&A】治療歴10年、治療は何歳までとかありますか?~岩川先生【医師監修】

さくらぴさん(45歳)

長年治療して、子宮外妊娠から6年ぐらい経ちますが、受精卵ができても着床しませんでした。
今は辞める時がわからず、希望を捨てたくない気持ちで人工授精を続けていますが心は疲れてます。
病院での治療するのは何歳までとかあるのでしょうか?
せめて残りの卵子の質を改善したいです。
なにかサプリなどあったら知りたいです。

岩川先生にお聞きしました。

【医師監修】竹内レディースクリニック 岩川 富貴子 先生

佐賀大学医学部卒業。鹿児島県立大島病院、鹿児島市立病院、鹿児島大学医学部歯学部附属病院、済生会川内病院等を経て、2017年竹内レディースクリニック入職。2019年竹内レディースクリニック 副院長就任

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
長く不妊治療をされているんですね。不妊治療については、何歳までしかしてはいけない、という上限はありません。しかし年齢が上がれば上がるほど妊娠はしにくくなります。
体外受精であっても、45歳の方の妊娠率は約7%、流産率は約60%です。
子宮外妊娠した後着床しにくくなるという報告はありませんが、片方の卵管がないので、妊娠の確率は下がってしまう可能性が高いです。
卵質をよくするといわれているサプリメントはDHEAやコエンザイムQ10などがありますが、改善が保証されているものではありません。
人工授精は体外受精に比べると妊娠率の低い治療です。ご夫婦として、保険適応での不妊治療のみを考えていらっしゃるのであれば、このまま人工授精を続けていく方法しかないと思います。しかし毎月人工授精ができているのであれば、まだ卵子の在庫は残っている可能性があります。保険適応外ではありますが、ご夫婦の気持ちがあるのであれば妊娠可能性の比較的高い体外受精にもう一度トライしてみて、それでもだめなら治療を終了する、という選択肢もあると思います。
不妊治療を長く続けていると、治療終了の決心がなかなかつかない、という方は少なくありません。ご夫婦のお気持ちなどもあると思いますので、治療している病院に相談しにくければ、ほかの不妊専門病院にセカンドオピニオンで受診してみてもいいでしょう。
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