【Q&A】二人目妊活について~高橋敬一先生【医師監修】

かえさん(28歳)

これまでにタイミング法3~4回、人工授精3回して授からずでしたが、顕微授精でようやく第一子を授かり、今年11月に出産予定です。
採卵では5個採れましたが胚盤胞になったのは1つのみ。それも4BCでしたが奇跡的に着床しました。
私はAMHの値が低く、昨年は6月時点で1.19でした。
その際に先生から「一人目は妊娠できても二人目はAMHの値的にかなり厳しいだろう」と言われました。
やはり厳しいのでしょうか。
まだ気が早いことは承知の上なのですが、子供はふたり欲しいので、できることはしたいと考えています。
出産後どのくらいしたら妊活を開始してもよいのでしょうか。
また、あまり時間がないため早期に体外受精を始めた方が良いのでしょうか。

高橋敬一先生にお伺いしました。

【医師監修】高橋ウイメンズクリニック 高橋 敬一 先生
金沢大学医学部卒業。国立病院医療センター(現・国立国際医療研究センター)、虎の門病院を経て米国ワシントン大学に留学。1996年虎の門病院に復帰した後、1999年千葉市に不妊治療専門『高橋ウイメンズクリニック』を開院。2014年ベストドクター認定(ベストドクターズ社)。2022年10月に開院から累計で妊娠2万例を達成する。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください
今回、妊娠おめでとうございます。
まずはこの子を無事に出産することにご注力下さい。
さて、二人目の事が気になっているのですね。
確かにAMHが低いので、二人目の治療は急ぐ必要があるでしょう。
しかし、AMHは残っている卵子の数を反映しているものであり、卵子の質や妊娠しやすさを示しているものではありません。
年齢は依然として若いので、一般論としては、採卵数は少ないものの、質の良い卵子が採取できる見込みなのです。
妊娠/出産への残されている時間は少ないですが、二人目の妊娠が厳しいとは断言できるものではありません。
したがって、方針は「出産後はできるだけ早くに二人目の治療を開始する」ということになるのです。
治療は、授乳が終了していれば開始可能です。待つ期間の制限はありません。
ただし、授乳をいつ終了するかは、お子さんとの兼ね合いがあるのでそのときの状況で再度検討する必要があるでしょう。
治療開始に際しては、生理が来ていなくても、ピルを使用して生理をおこして、検査や治療開始可能ですよ。
すぐに体外受精をするかどうかは、不妊原因や考え方次第です。
急ぐという意味で体外受精をする事はあり得ます。
ただし、今回顕微授精をしていたようですので、精子の問題があったのでしょうか。
そのような問題があれば、体外受精(顕微授精)をすぐに開始する意義は更に高くなるでしょう。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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