妊活部の仲間と出会いました。

不妊原因だらけで治療もうまくいかず……
気持ちが追いつかなくなっていた時、妊活部の仲間と出会いました。
低AMH、子宮内膜ポリープ、卵管閉塞、ビタミンD欠乏症と、あらゆる不安要素を抱えていながらも、「納得するまで、やり尽くそう」と、笑顔で語るひろみんさん。
ひろみん参りや妊活部の仲間とのエピソードも話してくれました。

七夕の日に結婚し、すぐに妊活開始するも……

ひろみんさん(44歳)と4歳年上のひでりんさん(48歳)が結婚したのは2018年の七夕の日。年齢的な不安もあり、すぐに妊活を始めたひろみんさんは、まずは地元の産婦人科を受診しました。

「結婚前に受けたブライダルチェックで、いろんな項目の数値が低かったんです。それを担当の先生に伝えると、すぐに不妊専門クリニックを紹介してくれました」

専門医のもとで不妊治療を開始し、改めて検査を受けるとあらゆる項目で「ほぼ、総なめ!」の基準値以下。AMHは0・25ng/ml、ビタミンDも少なく両側卵管閉塞も。すぐに体外受精に入ることを提案されて採卵を開始するも、なかなか思うように凍結できる受精卵を得ることはできなかったそうです。

「主治医の先生が提案してくれた二段階胚移植は、初期胚1個と胚盤胞3個を貯めてから移植という方針。私は採卵1回に1個しか採れず、採れても空胞や異常受精の繰り返しで、1年かかりました」

流産、陰性、異常受精……いよいよ採卵が難しくなる

ようやく目標を達成した2019年11月、移植前の検査で以前治療した子宮内膜ポリープが再発していることが判明。本来なら検査と同時に切除しますが、ひろみんさんの子宮の形状は屈曲していて子宮鏡が挿入できないため、翌年3月、全身麻酔での手術でポリープ切除を完了しました。

「その直後、初めての胚盤胞移植で陽性判定!でも、14週で心拍が止まってしまったんです」

不育症の原因となるプロテインS欠乏症もあったため、陽性判定後からヘパリンとアスピリンを投与していたひろみんさん。出血が止まらなくなる可能性があるため、処置をするまで1週間、薬を抜く時間が必要でした。

「その間、お腹にいる状態だったけど、手術予定前に自然に出てきてくれました。12週を過ぎていたので、その子を火葬し弔いました」

その後、2回目の移植に挑戦するも陰性。慢性子宮内膜炎が見つかり、抗生物質服用のために3周期休み、3回目の二段階胚移植も化学流産という結果。また採卵からのスタートとなったものの、以前に増して採卵できない、できても空胞、育たない、受精しない、異常受精を繰り返すこと2年。その間、FSHの数値も79と驚きの高値を叩き出していました。

「妊娠がゴールじゃなく、出産して育て上げるために自分の年齢を考えてゴールを決めないといけない」という主治医の言葉が強く心に響いたひろみんさん。何を区切りにして、何を選択するのか、改めて考えるようになったそうです。

自分だけ置いてけぼりになっているような心境に

主治医から卵子提供の提案を受け、詳細を聞くうちに前向きに検討し始めたひでりんさんと、踏み出せずにいたひろみんさん。気持ちが追いつかず、自分だけが取り残されたような気持ちが日々強くなっていた頃、クリニックでジネコの存在を知ったそう。

「私と同じように悩んでいる人がいるんだな、先生によっていろんな考え方や治療の進め方があるんだなって、初めて知りました」と語るひろみんさん。「お願い!ジネコ」の子宝祈願にも興味をもち、お参りを始めると、いつしか「妊活中のみんなのお参りもしよう!」と「ひろみん参り」もスタート。インスタの仲間が作ってくれた妊活部にも入部させてもらって、情報交換だけでなく自らの体験も積極的に話すようになりました。セカンドオピニオンを受けていない、やりたいと思っているPRP療法もまだ試していない。「まだまだやれることはあるのに、諦めたらダメだ」と背中を押してくれたのも妊活部の仲間だったそう。主治医もひろみんさんの思いを汲み「ひろみんさんの人生だから、自分が納得いくまでやればいいですよ」と言ってくれたそうです。

玄関にベビーシューズを飾っておくと、ベビちゃんが履きにやってきてくれるというのを聞いて飾っているそう。

セカンドオピニオンの大切さを知った

妊活部の仲間のアドバイスでセカンドオピニオンを受けると、「医学的に絶対に無理という状況じゃない限り、自分が納得できるまでやりましょう」と思いを尊重してくれる主治医と出会い、ひでりんさんの気持ちにも変化が。

「ただ諦めたくないから無理して治療にこだわっていると思っていたようです。でも、先生から見て可能性があるなら、やれるだけ頑張ろうって言ってくれました」

2022年4月、セカンドオピニオンを受けたクリニックに転院。すでに胚盤胞まで育てるのは難しい段階で、年齢的なことも考えて

「初期胚を最低10個貯める」という方針のもと採卵を開始。すると、2年もの間、採卵してもまったく結果が出なかったのに1回目、2回目と連続して凍結までたどり着きました。希望していたPRP療法4回、採卵は治療開始から現在までに26回目を終えました。

「さすがに、10個は時間がかかりすぎるし、私の卵子が尽きるかもしれないって先生に言うと、目標は6個になりました(笑)」

以前の主治医の「育て上げることまで考えなければいけない」という言葉もベースにあるため、今年3月で採卵は終了予定。

「そのあとは、今ある自分の卵子での初期胚を移植して、次に卵子提供で移植させていただきたいというのが、今の私の理想です」

妊活部の仲間と出会い、セカンドオピニオンを受けたからこそ、自分の気持ちに素直になれたひろみんさん。今度は自分が誰かの力になりたい、癒しになりたいと、今回ジネコの取材も快く引き受けてくださいました。

「いろんな選択肢や考え方があっていいんだって、今、不妊治療で悩んでいる人がいれば伝えたいし、背中を押してあげられる存在になれたらなって思います!」

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。本サイトの全ての記事は医師監修です。