【Q&A】採卵数について~浅田先生

浅田先生に聞いてきました

浅田レディースクリニック 浅田義正 先生
名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の名古屋駅前、勝川、東京・品川にクリニックを開院。著書に『不妊治療を考えたら読む本』(講談社)など多数。

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ともみさん (33歳)
6月に入り、初めて体外受精にステップアップしました。
私の通院している病院は保険診療になってからは低刺激でのみの誘発との事で、低刺激で誘発しました。(クロミッド5日分・ゴナールエフ150×3、300×1と採卵予定2日前に点鼻薬)結果、1番大きい2cmくらいの卵胞からしか卵子はなく、ほかの吸い取った6個の卵胞からは卵子がなく、1個しか採卵できませんでした。
採卵した卵子が受精できなかったとして、もう一度採卵するとなった時に、低刺激でもうすこし卵子を獲得するにはどうすれば良いでしょうか。
また、去年3月時点のAMHは3.3ですが、急激に数値が低くなっていることはあり得ますか?
保険診療で治療をされている、ということですが、保険診療で行うことができる卵巣刺激の適応・用量・用法が非常に不備な状態になっているため、注射を今まで通り使用すると保険審査に通らない可能性もあり、低刺激をやらざるを得ないと判断される先生も多いと思います。
AMHが3.3ng/mlということであれば、1回の採卵でかなりの数の卵が採れるはずですが、保険適用での治療の場合、治療方法が限られてくるので難しいところがあります。
4月から始まった不妊治療の保険適用拡大ですが、現在、健保組合や協会けんぽ、市区町村などの健康保険の保険者に7割の診療報酬を請求していますが、どのような査定がされるか全く分からない状況です。
各クリニックの先生方も、現在の保険適用の治療の中でどれが有効なのか、どうすればよいのかは悩まれていると思います。
診療報酬の査定結果によっては、治療方法が変わる可能性もあり、私個人としては今回の保険適用に振り回されているということを、患者さんにも知ってほしいと思っています。
今後、保険診療の内容を精査し患者さんに合わせた治療ができるように改革してほしいと思います。
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