園田先生に聞いてきました。

園田桃代ARTクリニック 園田桃代 先生 1995年 佐賀大学医学部卒業後、福岡大学医学部産婦人科学教室入局。1998年 福岡大学医学部大学院、2002年 福岡大学医学部付属病院 不妊内分泌グループを経て、2005年 IVFなんば・大阪クリニック勤務。2010年 園田桃代ARTクリニック開設。プレチェック外来から、一般不妊治療、体外受精などトータルな医療体制で、明るく前向きな「仕事と妊活の両立」をサポートする。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

あやさん(33歳)

1回目の移植は、ふりかけの胚盤胞4BBを戻しましたが、染色体異常で着床もしていませんでした。
今回2回目の移植では、顕微授精の胚盤胞4BC(AHAあり)を戻し、判定日(BT13)にhcgが19.4しかありませんでした。
この数値でも妊娠継続の可能性はありますか?
原因や改善点、してみた方がいい検査などあれば教えていただきたいです。

今回の胚移植の結果がhCG19.4ということですが、この時期のhCGの値としては低い結果です。残念ながら、いわゆる生化学的妊娠、化学流産という状態にあたります。

2回の胚移植で臨床的妊娠(エコーで胎嚢が確認される妊娠のこと)がない状態になりますので、着床前胚染色体異数性検査(PGTA)の適応となります。

妊娠に至らない大きな原因に受精卵の染色体異常がありますので、それを調べる検査がPGTAです。PGTAを行い、胚移植ができた場合、その妊娠率は60~70%となりますので、あやさんの場合、医学的に検査する意義は十分にあると思います。
その他の検査としては、着床系の検査で血液検査や子宮内膜の検査があります。

なかなか良い結果が得られない状況はとてもつらいものです。
このような検査を受けてみるのも選択のひとつとして考えてはいかがでしょうか。

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