【Q&A】低用量アスピリンを服用すると保険適用外になりますか?~浅田先生

浅田先生に聞いてきました

浅田レディースクリニック浅田義正先生
名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の名古屋駅前、勝川、東京・品川にクリニックを開院。著書に『不妊治療を考えたら読む本』(講談社)など多数。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
TOMOさん(30歳)
次回、5回目の移植を、できれば保険適用内で実施したいと考えています。
不育症検査は第12因子が「49」で若干引っかかったため、今まではバファリンを使用し移植してきました。
ただバファリンが保険適用外の薬になってしまったため、保険適用内の移植では使えません。
主治医の先生も困っていました。
バファリンに変わる同じ作用の薬はありますか?
薬を使うのであれば、自費で移植周期を迎えるしかないのでしょうか?
有効性が分かっていなくて、保険適用にならなかったのならば、バファリン・バイアスリピンを服用せずに移植周期を過ごしてもいいのかな?とも思いました。
「49」と若干引っかかっているくらいなら、低容量アスピリンは使用しなくても大丈夫でしょうか?
良ければ教えてください。よろしくお願い致します。

今までにTRIO検査、不育症検査を行い第12因子の数値が低いためバファリンを服用されているとのことですが、TRIO検査、不育症検査については一般的に広く普及している検査ではありません。なぜならエビデンスレベルが低いからです。

バファリンの服用についても、それぞれの先生の経験や考え方により現在でも様々なところで使用されていますが、バファリンの服用、ヘパリン注射については、抗リン質抗体症候群等の症状がある重症な方以外は、効果は無いと言われていますし、世界的にもエビデンスが低いとされています。

tomoさんが保険適用での治療を考えているのならば、バファリンを服用しなくても結果に影響はないと思います。

保険適用はされていませんが、流産や、妊娠判定結果の陰性が続くのであれば着床前検査(PGT-A)をお勧めします。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。本サイトの全ての記事は医師監修です。