【Q&A】採卵前のプロゲステロン値について~井上先生

井上先生にお聞きしました。

井上 善仁 先生 昭和59年3月、九州大学医学部卒業。同年4月、九州大学医学部婦人科学産科学教室入局。平成20年4月、福岡大学病院准教授。平成28年7月に井上善レディースクリニックを開院。スタッフ一同が協力して良いクリニックを作っていき、一人でも多くの患者さんに満足していただけるよう努力している。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

大ちゃんさん(36歳)

採卵にあたり、プラノバールを21日間服用し、6日後に消退出血が始まり、6日間ありました。
消退出血3日目より、デュファストン2回/日、HMG225。プロゲステロン値は0.11(消退出血3日目の値)。
刺激7日目より、デュファストン回/日、HMG150。診察で、卵が18mmがあったが、他は15くらいと言われ、エストロゲン2600、プロゲステロン値18.18。
刺激10日目でエストロゲン8200、プロゲステロン値0.91。
1点鼻(ブレセリン点鼻)。
2カベルゴリン0.25を1日1回、7日分処方
3レトロゾール2.5を1日2回、7日分
4座薬ジクロフェナクナトリウム50ラビンカプセル
刺激12日目採卵し、点滴で抗生剤と吐き気止め。バイアスピリン7日分、ガニレスト注射5日。採卵は24個取れ、スプリットにて、8個体外受精、9個顕微授精
育っている䛾が少なく、凍結できるのがあったらいいなというレベルと説明受けた。凍結胚は7個(体外受精4BC,4AC,4BB,6BB)(顕微授精4BC,4BB,6BB)。
体外受精4BBを移植し、着床せず。HCG0.3以下。
採卵前の血液検査でプロゲステロン値が18.18でした。
残っている凍結胚がありますが、プロゲステロン値が異常値であったにも関わらず、移植してもいいのでしょうか?
再度、採卵から行う必要があるのか教えて頂ければと思います。
PCOS気味ということでOHSSを回避するため黄体ホルモンによって排卵を抑制するPPOS法で調節卵巣刺激をされていたものと思います。すでに黄体ホルモンが投与されているので8月25日の黄体ホルモン上昇はその影響があるのではないでしょうか。全胚凍結でこれからもホルモン補充周期で融解胚移植を行われるのであればこの18.18ng/mLと言う値を気にされる事は全くありません。初回の移植はうまく行かなかったようですがまだBB以上の良好胚盤胞が複数あるようですから通常通り移植をされて全く問題ないと思います。再度採卵をお考えになる必要はないと考えます。」
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