【Q&A】 不妊治療の続け方~俵史子先生

俵史子先生にお伺いしました。

俵IVFクリニック 俵 史子 先生
2007年静岡市に開業。浜松医科大学に生殖周産期医学講座(寄附講座)を開設し、不妊治療後の妊娠・出産がより安全なものになるよう研究を行っている。また臨床教授、非常勤講師として将来の不妊治療医の育成にも従事。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

れいさん(29歳)

こんにちは。現在不妊治療1年くらいの29歳です。
生理が乱れ生理が来ないことがあったり、そもそも卵胞ができていないということがあり、クロミッドを処方されていました。
1回目2回目はうまくいかず、今回3回目になりました。
3回目の処方では、卵が18.7mmで1つ育ったのですが、内膜が4.2mmしかなく、内膜が薄すぎると言われました。そして、クロミッドは今後処方できないとも言われました。
その時に、先生に着床まで1週間の間に内膜が厚くなるようにプレマリンを処方して、人工授精を薦められました。
私はどうしても子供が欲しかったので、すがるような思いでそれにかけて今回人工授精をしました。いざ、人工授精してみようとなったら、旦那さんの精子の質が悪いと指摘も受けてしまいました。
また、家に帰って調べれば調べるほど、内膜が厚くなる確率も人工授精が成功する確率も低く、この選択が正しかったのか、今後どうしたらいいのか分からなくなってしまいました。
今回の薬の処方は合っていたんでしょうか?
そして、内膜が薄くなってしまった今、今後どのように治療を進めていけばいいのでしょうか?(もともと生理痛も酷いです。エコー上は内膜症はないと言われています)
一度、薬を辞めた方がいいのでしょうか?

・検査データや相談内容を見て、どのような印象をもたれましたか?

内膜が薄いことは、クロミッドの影響以外に、もともとの体質の方もいらっしゃいます。
仮に薬剤の影響であれば、休薬しているうちに本来の内膜まで改善してくる可能性があるとおもいます。
追加検査として、排卵障害や月経痛の原因を精査し不妊との関連性を調べたり、男性側の検査を受けられてみてはどうでしょうか。
そのうえで、今後の方針(AIH継続かステップアップするかなど)を検討されるといいと思います。

・今後、クロミッドを処方できないと言われたそうですがどのような理由が考えられますか?

クロミッドを処方する際は、排卵障害、黄体機能不全に対する効果を期待し処方します。
ただし薬剤の中には、連続して使用することで、反応性の低下や、妊娠に不利益な事象を引きおこすことがあります。
クロミッドの場合は、抗エストロゲン作用による内膜菲薄、頸管粘液の減少があげられます。
頂いたデータだけでは排卵障害の程度や原因を判断できないため明確なお返事ができませんが、いったん薬剤の使用を中止してみることもよいかもしれません。

・子宮内膜を厚くする方法や、内膜が薄い場合の治療の進め方について教えてください。

私の場合ですと、クロミッドを休薬。または他の薬剤に変更することを検討したいと思います。
もともとの体質の問題であれば、内膜が少しでも厚くなるよう骨盤の血流の改善を促すことを目的とした東洋医学(漢方、鍼灸)やサプリメント、生活習慣の改善などに挑まれることもよいかもしれません。

体外受精や顕微授精へのステップアップで妊娠の確率が上がると考えられますか?

男性因子の可能性がある場合は、原因をはっきりさせるためには早期のARTが望ましいと考えます
受精の段階をクリアすることができれば、格段に妊娠にちかづけることができます。

・その他、何かアドバイスがあればお願いします。

妊娠を目指すためには、時には「急がば回れ」の精神も必要です。
いったん立ち止まり、新たなスタートに向けエネルギー補給をしてみてはいかがでしょうか。
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。