【Q&A】2人目不妊について~浅田先生

AMHが低いと診断されたとき、誰しもが呆然としてしまいます。

そんな時、どんな方法で進んでいけばいいのでしょうか?

浅田先生に聞いてきました

浅田レディースクリニック浅田義正先生  名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の名古屋駅前、勝川、東京・品川にクリニックを開院。著書に『不妊治療を考えたら読む本』(講談社)など多数。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

はれさん(34歳)

34歳2人目不妊、不妊専門クリニックへ通院し5ヶ月、タイミング法をしています。
先日AMHを測ったところ、1.45と40代の数値と言われました。
元々高プロラクチン血症、フェリチン不足で薬を服用しプロラクチンは50→15に、フェリチンは5→87まで数値が改善しました。
その他の検査結果は特に問題ありませんでした。
排卵が最近早まっていたため、カウフマン療法をして排卵は14日目と正常に戻りました。
プロラクチンとフェリチンが整い喜んでいたのも束の間、AMHが低いことが判明し呆然としています。
治療方法は体外受精しかないのでしょうか?
金銭的に厳しく、人工授精かタイミング法までしか出来ないと考えています。

プロラクチンは、基準値よりも大幅に数値が高くなりすぎて、生理不順になっている人であれば数値を下げる必要がありますが、基準値より少し高いくらいでしたら、数値を下げても妊娠率は向上しない、というのが現在のエビデンスになります。

フェリチンの、不妊治療に対する影響はほとんど報告がないと思います。

また、カウフマン療法を行い月経周期を整えられたそうですが、見た目の月経周期はよくなっても、妊娠率は上がりません。

カウフマン療法は、卵胞ホルモンと黄体ホルモンを使用して子宮内膜だけに作用して、疑似的に生理を整えているだけであり、排卵が整うわけではありません。

その後、AMH検査をされ数値が低いことが判明されたそうですが、不妊専門クリニックであれば、AMHは一番初めに測るべきだと思います。

AMHは卵巣予備能ですので、卵巣内にどれぐらい卵の数が残っているか、つまり卵巣の予備能がどれほどかを反映するものです。

AMHが低いということは、体外受精を行った場合、1回の採卵で採れる卵の数が少ないということになりますが、AMH値が低いからすぐに体外受精を行わなければならないというわけではありません。

AMH(卵巣予備能)を正しく理解できる専門クリニックで、正しいステップアップをしていただきたいと思います。

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