高度生殖医療に取り組んでも、胚盤胞になかなかならない…
どうしたらいいのでしょう?
不安は増すばかりです…
浅田先生に聞いてきました。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
ののんさん(34歳)
32歳から治療を始めました。
精液の数値はあまり良くないです。
通水・血液・子宮鏡などいろいろ検査しましたが、女性側の原因にまだこれといったものは見つかっていません。
人工授精4回して全て妊娠せず、顕微受精にステップアップ。
アンタゴニスト法で採卵2回、どちらも25個以上取れました。
1回目は5個受精、6日目3BBが1つのみ。2回目は13個受精して、6日目3BC、6日目6CCの2つだけでした。
凍結して、顕微受精でこれらの胚盤胞を移植しても陽性にならず。
あまりにも胚盤胞到達率が悪いのでは、と思います。
採卵の費用も高く、また採卵して良好胚盤胞が出来なかったらと考えると恐怖です。
採卵でたくさん取れると期待も大きくなるのですが、それがまた絶望に変わるのにも耐えられる気がしません。
どうすれば、いい胚盤胞を目指せるのでしょうか?
まだ若いから大丈夫と、ずっと言われていて、次の採卵もすすめられたのですが、
このままクリニックを信じていいのか、とても不安です。
AMHが4.27、採卵は二回とも25個以上採れたということで、多嚢胞性卵巣症候群と考えて間違いないと思います。
多嚢胞性卵巣症候群の方の卵巣刺激で一番大切なことは、成熟卵を採ることです。
卵子の数が多くなるとホルモン値も当然高くなるため、ドクターによっては、不安になって早めに採卵してしまうことが多くあります。そうすると、成熟卵の数が少なく、成熟卵に見えても中身が未熟な卵子が多くなり、受精率、胚盤胞到達率、もちろん妊娠率も悪くなります。
ののんさんのこれまでの治療で問題になるのが卵巣刺激です。多嚢胞性卵巣症候群の方は、適切な時期にしっかり卵子を採ることができれば、胚盤胞到達率も良く、一生に一回の採卵で二人目三人目の分の卵子も十分得られるというのが私の考えです。
多嚢胞性卵巣症候群の方の卵巣刺激は難しいところがありますので、熟練した卵巣刺激が可能な施設で治療していただきたいとおもいます。