【用語集】精巣内精子採取術(TESE)【医師監修】

難しい用語がいろいろと出てくる不妊治療の現場。

治療でよく聞く用語だけど、あまり正確に知らないものも多いのでは?

勘違いや思い込みを防ぐためにもしっかり確認しておきましょう。

クリニックの先生に用語の解説をしていただきました。

精巣内精子採取術(TESE)

TESEは、精液中に精子がいない無精子症や、射精ができ ない場合に、手術により精巣から精子を直接採取する治療法で す。陰囊の皮膚を切開し、精巣組織を採取します。その精巣組 織を細切して精子を回収し、奥様から採取した卵への顕微授精 に使用します。

精子の通路が詰まっているタイプの無精子症「閉塞性無精子症」では精巣内で盛んに精子が形成されており、手術用顕微鏡 無しで精巣組織の一部を採取する「C-TESE」で精子の採取が 可能です。閉塞性無精子症では、詰まった精子の精路をつなぐ 手術(精路再建術)が優先され、その手術が不可能あるいはう まくいかなかった場合C-TESEが適応となります。

一方、精巣での精子の形成が極度に障害されている「非閉塞 性無精子症」では、手術用顕微鏡を使って精子が形成されて いる精巣組織を探し出す「顕微鏡下精巣内精子採取術(MicroTESE)」が適応となります。Micro-TESE の精子採取率は 30~40%であり、先天性のクラインフェルター症候群では 60%という報告もあります。

大橋 正和 先生

【医師監修】大橋 正和 先生 慶應義塾大学医学部卒業。医学博士。日本生殖医学会生 殖医療専門医。男性不妊症・一般泌尿器科を専門とし、東 京歯科大学市川総合病院、国立成育医療センターなどでの勤 務を経て、現在、荻窪病院で泌尿器科部長として勤務。
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