自分と正直に向き合うことで見えてきたこと

どんなときも自然体でいれば きっと出会いはある

治療中のたくさんの出会いを自分の力に変えていったかりんさん。

一人のジネコユーザーの、自分としっかり向き合おうとする姿がここにあります。

乗馬を始めて リラックスする大切さを 知りました

「まさか自分が不妊治療をするなんて。そう思っていたので、1回目の人工授精の結果が陰性だとわかったときは、ものすごく落ち込みました。とても楽観的に考えていた分、今振り返っても一番ショックな結果でしたね」

結婚3年目に「どうして子どもができないのかな」と総合病院で検査を受けたのがきっかけだったそうです。そして、その1回目の結果を、なかなか受け入れることができなかったといいます。

「それまでは自分が不妊だと自覚してなかったんでしょうね。だからつらかった……」

しかし、くよくよしても始まらない。治療を中断し、気分転換に自分の好きなことをとことんやろうと、乗馬を始めたそうです。

「乗馬に限らず、動物相手のスポーツって、自分の思い通りになかなかなりませんよね。始めは全然うまくいかなくて……。でも、あるとき思ったんです。馬も人も同じ生き物であり、自然の一部。それなら自分も自然体でいようって。そしたら、馬と息を合わせることができるようになったんです」

心身ともにリラックスして、馬の動きや気持ちを体で感じとる瞬間。それは言葉で言い表せない感動だといいます。ここで得たエネルギーが、かりんさんをもう一度治療に向かわせてくれました。

「不妊治療も自然体で向き合えばうまくいくんじゃないかって。馬に何回も乗って挑戦したみたいに、治療も何回でもやってみようと。前向きに覚悟を決めましたね」

不妊治療を再スタートしたかりんさんは、その後人工授精を8回試みますが、8回目の後に主治医から「ステップアップをしてみては」と言われます。通っていた総合病院では体外受精はできないため、転院することにもなり、悩んだといいます。

「悩みに悩んだとき、自分がどうありたいか、どうなりたいかを考えるんです。そしてそこにたどり着くにはどれが一番近道かって」

ちょうどそのころ、ジネコのサイトに出会い、かけがえのない友達を得るように。

「決断をするのは自分ですが、それをわかってくれている人、見守ってくれている人がいるのは大きいですよね。ジネコの中でも、たいすけさんや月と太陽さんには、本当に救われました」

次に進むことに対して、常に前向きであろうとするかりんさん。二人の存在をこう語ります。

「たいすけさんは、私と治療の経緯が似ていて、いろんなものを分かち合えましたね。太陽と月さんは、不妊の経験はないんですが、ものすごく人の気持ちのわかる人。背中にそっと手を当てて押してくれるようなあたたかさがあって、尊敬しています。二人のコメントに涙したことは数知れずです」

かりんさんは、体外受精へのトライを決め、不妊専門のクリニックに転院しました。そこでさらに人工授精を3回試みて、体外受精へ。そして、これでダメだったらいったん治療をやめて考えようと思っていた、3回目の体外受精をしようとしたとき、また一つの小さな生命との出会いが。

治療と向き合えたこと それが今の私の 大きな力に

「胚移植の前日、乗馬クラブへ行ったら、産まれたばかりの仔馬がいたんです。スタッフから仔馬が産まれる瞬間のこと、母馬のことを聞いて、生命の力強さと、生命の誕生は自然の力に大きく支えられていることを実感しました。出産は、母親と子どもの力が合わさって初めて起こる奇跡なんだと」

その仔馬の写真を持って、翌日とても落ち着いた気持ちで病院に向かえたそうです。そして、3回目の判定の日に、かりんさんがずっと信じていた思いが叶います。

「陽性という結果を聞いたときは、頭の中が真っ白でした。『そうなんや』って。家に帰るまでにじわじわと込み上げてくる喜びがあって。それを戒めるように『まだまだここで気を許したらアカン』って思ったり、一人二役です(笑)」

治療を通して母になれるくらいに成長できたなと、そう思える自分がうれしかったそうです。

「あのとき強く感じたのは、仔馬の写真がお守りになってくれたんじゃないかということ。治療をしている期間に出会えたもの、得られたものは、本当にありがたくて、すべてが今の私につながっています。もし治療中の方に言えることがあるとしたら、『絶対に無駄なことはない』ということですね」

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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。