ゆでたまごさん(35歳)
1度目は3月に採卵して18個卵が取れ、9個ずつ顕微授精とふりかけ法で授精させました。
顕微授精では9個中9個授精。ふりかけ法では9個中4個が未熟卵で1個授精。
そのうち顕微授精では5日目胚盤胞4AAが1つ、6日目胚盤胞4AAが1つ、6日目胚盤胞4BBが1つ、6日目胚盤胞4BCが1つ。ふりかけ法では6日目胚盤胞4BCが1つできました。
移植前に子宮鏡検査を行い異常はありませんてました。
4AAをそれぞれ1つ戻し、4BB4BCを2個戻しましたが、全てhCG0で着床しませんでした。
全てホルモン補充周期でヒアルロン酸培養後、アシステッドハッチングをし、移植前には4が5になった状態で移植しています。
4BB4BCの移植前には子宮内スクラッチも行っています。
現在2回目の採卵後、卵子は15個取れて成熟卵は14個、全て顕微授精。
10個受精し、5日目4AAが2こ、6日目4AAが1こ、6日目4BCが1個、6日目5BCが1個できました。
先生からは「子宮内フローラ検査でUreaplasmaが0.4%いるので、これが着床・妊娠を妨げるという研究結果が出ているから、もう一度子宮内フローラ検査をしてみては」「またはERAで着床の窓を調べる検査もあるが費用が高いのでそこまで勧めない」と言われました。
「Ureaplasmaがいても妊娠する人はいるが、Ureaplasmaはそもそもない人もいる」「Ureaplasmaはしぶとくて治療まで半年かかった人もいる」と言われました。
今までの移植でこれだけ良好胚を移植してかすりもしなかった人はあまりいないので、何かしらやってみた方がいいとのことでした。
私としてはフローラ検査が前に進むことになるんだったらやりたいと思うけれど、正直Ureaplasmaが着床の妨げになっているとはあまり思えませんでした。
一度はフローラ検査をするということになりましたが、検査に前向きになれないことを伝え、クラビット錠500mgを飲んで治療し、フローラ検査はしないで、移植に進むことになりました。
採卵後周期を開けないで自然周期で移植するとキャンセルになる割合が多いとも言われましたが、この場合検査をした方がよかったのでしょうか。
また、ERAは海外ではあまり参考にしていないという話を聞いたこともあり、受けた方がいいのかわかりません。
前回ホルモン補充周期でだめだったので、次回は自然周期で移植というふうになっていることもあり、ERAをしても関係あるのかなと思ってしまいます。
ERAをするためにホルモン補充周期に変えて移植した方がいいのでしょうか。
残り3回の保険しか残っていないため、慎重に行いたい反面、早く妊娠をしたい気持ちがあり悩んでいます。
小塙医院の小塙 理人先生に伺いました。

千葉大学医学部卒業。慶應義塾大学病院産科婦人科教室入局。2023年1月より医療法人小塙医院の理事長に就任。小塙先生で3代目。2代目の父より生殖補助医療を主とした不妊治療を開始し、不妊治療が今後の日本の社会を変えることができる医療だと考え、この分野を専攻。生殖医療を通して日本社会の成長に貢献したいと日々診療に従事。日本産科婦人科学会専門医。日本性感染症学会認定医。母体保護法指定医。日本不育症学会認定医。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
【質問1】Ureaplasmaの影響について、他に考えられる要因はありますか?
Ureaplasmaに関しては慢性子宮内膜炎を引き起こす可能性があるため着床不全の原因になる可能性があります。またフローラ検査は割合は分かりますが菌量は分からない点が欠点です。つまり0.4%であっても全体の菌量が多い場合は慢性子宮内膜炎を起こしうる可能性があります。
【質問2】自然周期での移植がキャンセルになる理由を詳しく教えてください。
自然周期では排卵日から移植日が決まりますので、排卵日が検出できない(早期排卵や無排卵周期)ではキャンセルになる可能性があります。また、排卵前にプロゲステロン値があがる場合も、子宮内膜の脱落膜化(着床に良い状態)が早期に起こってしまうためキャンセルになる可能性があります。
【質問3】ERA検査を行うことで、自然周期の移植にどのような影響がありますか?
ERAは着床時期(プロゲステロンに反応し脱落膜化が開始する時期)を見極めることが可能になります。もし自然周期でERA検査を行うのであれば、同じ条件で自然周期で移植をするのであれば理にかなっていると考えられます。しかし、ERA検査の有効性は明確ではなく、ERA検査の施行び有無、それによる治療(移植日変更)に関わらず良い結果は文献上認められていない現状があります。(参考:Doyle N, Jahandideh S, Hill MJ, Widra EA, Levy M, Devine K. Effect of Timing by Endometrial Receptivity Testing vs Standard Timing of Frozen Embryo Transfer on Live Birth in Patients Undergoing In Vitro Fertilization: A Randomized Clinical Trial. 2022 Dec 6;328(21):2117-2125. PMID: 36472596.)
【質問4】残りの保険回数を考えた場合、最適な治療戦略を教えてください。
胚の染色体異常が最大の着床不全の原因であり、胚を変えること自体が治療なので、胚移植を続けることが最大の治療になります。しかし、現段階で行っていない検査として、上記Ureaplasmaの件もあるため慢性子宮内膜炎の検査を推奨します。または、フローラ検査よりも菌量まで正確に検出できるEMMA/ALICE検査も有効です。
【質問5】フローラ検査後の治療効果を確認する方法はありますか?
確認するのであれば菌量の検出のためEMMA/ALICE検査を推奨します。