【Q&A】卵胞は育つのに妊娠しない~藤野 祐司先生【医師監修】

なみなみさん (26歳)

多嚢胞ではありますが、タイミング法の卵胞チェックでも毎回19〜22ミリで成長しており、他の検査も特に異常ありません。
どんなことが原因と考えられますか?

藤野 先生に聞いてみました。

【医師監修】ウィメンズクリニック本町  藤野 祐司 先生
大阪市立大学医学部卒業。藤野婦人科クリニックの院長を務めた後、平成28年にウィメンズクリニック本町を開院。
ご夫婦・ご家族の“夢”の実現に向かって、希望を叶えられるよう、患者さんの状況に合わせた診療を提供することを大切にしている。
日本産婦人科学会専門医、生殖医療専門医。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

多嚢胞性卵巣症候群が不妊に及ぼす影響について

多嚢胞性卵巣症候群は若年者の月経不順・無排卵をきたし不妊の大きな原因となっています。しかし「なみなみ」さんは、月経不順もなく卵胞チェックでも十分な卵胞発育が認められていますので、どのような基準で“多嚢胞性卵巣症候群”の診断を受けているのかが不明です。月経期ホルモン検査(下垂体ホルモン・テストステロン等)は如何だったのでしょうか?

●多嚢胞性卵巣症候群の治療の選択肢について

不妊を訴える多嚢胞性卵巣症候群の治療方法は排卵誘発になります。月経不順のみの訴えであればピル内服または漢方療法。肥満(BMI >25)あるいは耐糖能異常(HOMA指数>1.6)があれば血糖降下剤内服および運動です。

●卵胞発育が正常でも妊娠しない理由について

通常は、卵管の異常、精液検査の異常などが考えられるのですが、「卵管造影、精液検査、血液検査、子宮内膜に異常なし」との記載がありますので、いわゆる“原因不明不妊”と区分されると思います。

●ステップアップの目安と受けるべき検査について

検査に関してはヒューナー検査、抗精子抗体検査などがあります。
ステップアップとしては、タイミング6回実施で妊娠しないのであれば、排卵誘発剤の積極的な使用によるタイミング療法に変更します。また、ヒューナー検査陰性であれば人工授精に、抗精子抗体陽性であれば体外顕微授精などが考えられます。

●妊娠の可能性を上げるためのライフスタイルの改善などについて

規則正しい生活。すなわち、十分な睡眠、バランスの取れた食生活、適度な運動によるBMIの適正化などがお勧めされます。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

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