【Q&A】採卵11回移植3回、少ない移植回数の原因~高橋敬一先生【医師監修】

rinさん(39歳)

●採卵回数に対して、移植回数が少ないように思います。
培養技術も影響があるのでしょうか?転院を検討した方が良いと思われますか?

●卵子の質を上げるために、DHEA以外のサプリメントはありますか?

●たまに低血糖の症状が出る事があります。インスリン抵抗性を調べた方が良いでしょうか(医師からはメトホルミンの話は一切ありません)。

●卵子の質を改善するために、ドリリング術は有効でしょうか?顕微授精にこだわっているわけではないので、質が良くなるなら検討したいと思っています。

●ドリリング術を行ったら、一生人工授精までなのでしょうか。それとも、半年~1年後から、また体外受精以上に進んでも大丈夫ですか?PCOSなので不安もあります。

【医師監修】高橋ウイメンズクリニック 高橋 敬一 先生
金沢大学医学部卒業。国立病院医療センター(現・国立国際医療研究センター)、虎の門病院を経て米国ワシントン大学に留学。1996年虎の門病院に復帰した後、1999年千葉市に不妊治療専門『高橋ウイメンズクリニック』を開院。2014年ベストドクター認定(ベストドクターズ社)。2022年10月に開院から累計で妊娠2万例を達成する。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください

PCOSで採卵後の経過が良くないのですね。採卵11回で空胞が8割、移植3回は、確かに少ない状態と思います。培養技術も関係しますが、採卵までの卵胞の大きさ、トリガーの工夫、なども影響している可能性があります。痩せ気味ですが、卵子の質が良くないならばインスリン抵抗性も検査してもよいと思います。

PCOSにDHEAは通常使用しないのですが、DHEAsを測定して低値だったからでしょうか?PCOSには、イノシトールやビタミンD、高濃度マルチビタミン、などを当クリニックでは使用しています。

ドリリングは有力な方法の一つです。しかしこれは手術なので、まずは上記の対策を受けても反応が不良な場合に考えてはいかがでしょうか。なお、顕微授精と卵子の質は直接の関係はありません。ドリリング術を受けても、体外受精は可能ですよ。ドリリングの効果は1年程度とされています。その後の体外受精の妨げにはなりません。

転院するかどうかは、上記事項を参考にしていただき、担当医の医師とよく相談して、納得のいく説明や対策を受けられるかどうかで判断してはいかがでしょうか。

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