【Q&A】二人目不妊かすりもしない。できることは?…~高橋敬一先生【医師監修】

cocoさん(40歳)

現在の治療内容に記載した通り、二人目不妊で悩んでいます。

1、2回目は自費診療でしたが、経済的に苦しいので3回目からは保険診療に切り替えました。
40歳で開始したため保険診療は3回なので、残り1回です。もう資金がないので次回の移植で不妊治療は終了します。

実は今日が4回目の判定日でした。
子宮の検査は全て行いましたが異常が無く、良好胚を2個移植したのにも関わらずかすりもしない陰性に大変ショックを受けました。

次回は2段階移植+2個移植の予定です。(8G3、5日目3AA、6日目4BC)
立て続けに移植、採卵、検査をしているので、しばらく休んだ方が良いでしょうか?ただ、子宮側に異常が見当たらないので休んだところで意味はありますか?

正直もう治療をしたくなくて早く移植して終わらせたい気持ちもあります。生理が来たらすぐ移植周期に入るか、3ヶ月くらい休むか迷っています。
ただ休みに入ると、治療から1年が経つのでスクリーニング検査、子宮鏡検査は必須になるので、お金がかかってしまうこともネックです。

精神的には寝込んでしまっているくらいなので、すぐ移植してもまた上手く行かないのでは?とも思います。

【医師監修】高橋ウイメンズクリニック 高橋 敬一 先生
金沢大学医学部卒業。国立病院医療センター(現・国立国際医療研究センター)、虎の門病院を経て米国ワシントン大学に留学。1996年虎の門病院に復帰した後、1999年千葉市に不妊治療専門『高橋ウイメンズクリニック』を開院。2014年ベストドクター認定(ベストドクターズ社)。2022年10月に開院から累計で妊娠2万例を達成する。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください

二人目不妊でお悩みなのですね。
子宮内環境の検査は異常ないようなので、胚の染色体異常の有無が妊娠するかどうかの主原因だと推測されます。したがって胚移植を休む積極的な理由はありません。あえて言えば、現在寝込んでいらっしゃるようなので、体調を良くして、体も動かし、血流を良くしては移植に臨む、という意義はあるかもしれません。

次回の2段階移植で、合計3個の移植を予定されているようですが、学会からは原則3個移植は許容されていません。担当医ともよく相談される方が良いでしょう。一般的な選択肢としては、次回がラストの胚移植ならば、再度2個の胚盤胞移植があげられます。または、コストや回数を考えないならば、次回は初期胚+4BCの2段階移植、ダメならば3AA胚のPGT-A着床前診断、があり得ます。

他の検査や方法を上げるならば、Th1/Th2の免疫機能、亜鉛・銅検査などや、アスピリンやLアルギニンなどの子宮内膜血流改善、鍼灸治療、リラクゼーション、運動、温熱パッド、などの全身血流改善、などの方法も補助的にはあり得ると思います。

すでに多くの検査も受けているので、この場で新たな対策が容易に出るものではありませんが、少しでも参考になれば幸いです。

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