【Q&A】タイミング法と人工授精~田中温先生【医師監修】

みーさん(29歳)
1人目の不妊治療時はクロミッドを服用したら排卵していましたが、今回はクロミッドでは育たずHMG注射に切り替えることになりました。きちんと排卵するようになって2か月目になります。タイミング法で2回ダメでした。
医師からは「人工授精は考えませんか?」と問われ、自分たちの気持ちとしては通院回数も増えるしできるだけタイミング法で、と思っていますが、早く不妊治療を終わりたい気持ちもあり、妊娠への近道なのであれば人工授精に切り替えようかと思っています。
タイミング法と人工授精では妊娠率が大きく変わりますか?どのくらいのタイミングで切り替えるべきか分かりません。
また、左の卵管を切除していますが左からの排卵の場合はほぼ期待できないでしょうか。卵管が片方しかない場合には体外受精の方が良いのでしょうか。

田中先生に、お話しを聞いてきました

セントマザー産婦人科医院 田中 温 先生 順天堂大学医学部卒業。膨大な数の研究と実験は毎日深夜にまで及び、1985年、ついに日本初のギフト法による男児が誕生。1990年、セントマザー産婦人科医院を開院。現在も研究と実験に精力的に取り組んでいる。日本受精着床学会副理事長。順天堂大学医学部客員教授。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

まず妊娠するためには、正常な卵管の機能、正常な精子が必要ですが、子宮外妊娠で左卵管を切除していることは、反対側の卵管にも影響があると思います。

まずは自然妊娠をご希望するならば、腹腔鏡でお腹の中の癒着がどうなっているかをみることが一番大事でしょう。

もし癒着がひどい場合には、簡単であれば剝がせば自然妊娠は可能でしょう。しかし、癒着が強い場合には、体外受精に入った方がいいと思います。

治療方針を決めるのではなくて、今の状態で妊娠できるかどうかを詳しく調べることが先決です。

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