これから結婚を考えています。彼の母方の祖父母が従兄弟同士で結婚していることもあり、彼の兄弟や従兄弟に障害をもって産まれてきている人が多いです。そのこともあり、子どもが障害をもって産まれる可能性が高いため、つくらない方向で話をすすめています。
でも、もし産める可能性があるのなら、と考えてしまうときもあります。このような場合、実際どのくらいの確率で障害をもって産まれてくるのか、妊娠したときにわかる範囲内の障害が早くてどのくらいでわかるものなのか、専門的な意見を聞きたいです。
障害があってもなくても、どんなかたちでも命には変わりないので、覚悟をもって産み育てるものだと考えています。
その上で不安な部分のことを知って参考にできればなと思います。
Noah ART Clinic 武蔵小杉の久慈先生に聞いてきました。
慶應義塾大学医学部卒。東京医科大学産婦人科学教授を経て、2023年5月より、Noah ART Clinic 武蔵小杉の統括医師に。生殖医療専門医・指導医。臨床遺伝専門医。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
いとこ同士の結婚など、血縁の近い結婚(近親婚)
人間は両親のそれぞれから遺伝子を受けつぎますから、
二つの遺伝子のうち一つが壊れている人(保因者といいます)は、一般の集団ではそれほど多くありません。たまたま保因者同士が結婚すると子どもは1/4の確率で病気になりますが、たとえばこの病気の保因者が100人に一人の病気ならば、夫婦双方が保因者であるカップルは10000回に一回しか発生しません。ところが、たとえば祖母が保因者である場合、孫は1/4の確率で保因者となり、孫同士、つまりいとこ婚では1/16という高い確率で保因者同士の結婚となるのです。ただ、いとこ婚で遺伝病の危険が増すのは、
一方、ご家族に似た障害を持っている方が多い場合、
若いうちは「子どもはいらない」と思っていても、